不動産投資では、空室リスクをいかに低減させるかが重要なポイントとなります。本記事では、地域最安値の賃料を維持しつつ、入居者を逃さない低コスト投資術を紹介します。※本記事は、書籍『100万円からできる「地方・ボロボロ一戸建て」超高利回り不動産投資法』(日本実業出版社)から一部を抜粋したものです。

詐欺師というのは、得てしてお金持ちのまわりに集まる

◆賃料が暴落しているところを買ってはいけない

 

一般的に田舎の場合、賃料相場が暴落しているエリアは珍しくありません。しかし、そうでないエリアもあるのは事実です。

 

例えば、私の地元・石川県の金沢市は、賃料相場がそこまで崩れてはいません。利回りは埼玉県などとほぼ同じ程度です。新幹線が開通したことによって観光地としての地位を獲得したのが大きな要因だと考えられます。

 

賃料相場を確認する簡単な方法は、SUUMO、HOME’Sなどのウェブサイトで調べることです。

 

まず、地名や駅に絞って、家賃の安い順で検索していきます。そのとき最安値の価格が、ワンルームの場合1万円台になっていたら、投資対象外エリアの可能性が高いといえます。

 

ただ、修繕の問題もありますし、私の所有物件がある茨城県のとある市も1万円台ですが、安く買っていて満室経営ができているので、一概にダメというわけではありません。しかしその分、投資の難易度は上がります。

 

ちなみに、初心者がアパートを買うのであれば、ワンルームの賃料相場が3万円以上のエリアをおすすめします。3万円くらいでしたら、はじめて聞くような場所の物件でも十分に見つかるはずです。

 

◆不動産屋の実態を知ろう

 

不動産コンサルタントの多くは、仲介会社に紹介した顧客が成約したら報酬をもらっているケースが多いため、高価格帯の物件を買わせようとしている、という話を聞くことがあります。もし本当なら悪質だと思いますが、そういう業者は少なからず存在するようです。ひどいケースだと、満室なのにキャッシュフローが出ない物件を売っているという例もあります。

 

ただ、厳しい言い方をすると「投資は自己責任」という言葉があるように、投資の世界ではだまされるほうが悪いとみなされます。これは株やFXでも同様ですが、とくに不動産投資の場合、地面師のようにだます側もプロフェッショナルなので、いくら注意してもだまされるときはだまされます。

 

これはある人から聞いた話です。何人かの不動産コンサルタントは、儲からない物件を何億円分も買わせていて、2億円の物件を売ると、仲介手数料で片手で約600万円、その半分をキックバックでもらうということが起きているということでした。ほかにも、売買契約の手数料の5%をバックしてもらっている投資家もいるようです。また、海外不動産投資においても一般の投資家には見抜けない方法で、自分たちが儲かる仕組みを確立しています。

 

しかし逆にいえば、安い物件を狙えば、そういった悪質なコンサルタントにだまされる可能性は激減します。詐欺師というのは、得てしてお金持ちのまわりに集まるものです。その道のプロは3年間合計1000万円くらいおごり続けて、最後に1億円を回収するという手もあるようです。

 

私は実家が地主だったので、そういう怪しい人たちを何人も見てきました。普通に会社勤めをしていると、こちらの世界を知らないかと思いますが、投資の世界は金に群がる狼が多くいます。話も上手で身なりもしっかりしているので、なかなか見抜くのは難しいものです。

賃料は「需要と供給」によって決まる

◆田舎には「賃料が値崩れしていない優良地域」がたくさんある

 

まず基本的原則として知っておきたいのは、「賃料は需要と供給によって決まる」ということです。これは都心でも田舎でも同じで、例外はありません。

 

したがって、田舎だから安いというわけではなく、そのエリアの独自のルールを把握する必要があります。

 

例えば、日本の地方では敷金・礼金はともに0円のエリアが多くありますが、そうではないエリアもたくさんあります。管理費を取らない管理会社もいるほどです。

 

そういう会社は、修繕費で稼いでいるか、もしくは小さい町であれば、賃貸と売買を両方おさえている場合もあります。そうすれば、物件に自社の看板を掲げられて広告代わりにもなるからです。いずれにせよ、先入観を持たずに優良地域を見つけるようにしましょう。

 

ここでもおすすめは、SUUMOかHOME’Sで最寄駅または地域を検索し、安い順で並べ替えてみましょう。そうすると、相場が見えてきます。

 

ここで大事なのは、「相場で貸そうとしないこと」です。貸すことが目的ではなく、満室にすることが目的なので、相場よりも安くしなければなりません。

 

ただ、低い賃料を上げるのは非常に難しいですが、逆に下げるのは簡単です。つまり、相場を知ることは大事ですが、実際にはその価格よりも下げたことを想定しないと、満室経営にするのに時間がかかるということです。

 

 

黒崎 裕之

 

本連載は、2018年6月1日刊行の書籍『100万円からできる「地方・ボロボロ一戸建て」超高利回り不動産投資法』から抜粋したものです。最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

100万円からできる「地方・ボロボロ一戸建て」超高利回り不動産投資法

100万円からできる「地方・ボロボロ一戸建て」超高利回り不動産投資法

黒崎 裕之

日本実業出版社

◎現役不動産営業マン兼投資家が断言、「いま狙うべきは地方の穴場エリア! 」 現役不動産会社の営業マン兼、個人投資家が教える、「自己資金100万円からスタートできる、地方の、しかも人気のないボロ物件で収益を上げる」…

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