今回は、「土地活用」を成功に導くための「収益物件の価値を下げない」方法等を解説します。※本連載では、賃貸経営を中心に資産を形成していくための実践的な考え方やノウハウを、自らも家賃収入7億円のオーナーでもある、アサヒグローバル株式会社、ゴールドトラスト株式会社、ゴールドエイジ株式会社取締役会長・久保川議道氏が解説します。

「空室は絶対につくらない」と決心すべし!

今回はシリーズ№⑨です。相変わらず『賃貸経営』の『初級コース』の人(節税1億円・賃貸戸数100戸・経験10年・総資産5億円の地主)と『中級コース』の人(節税5億円・賃貸戸数300戸・経験20年・総資産20億円の地主)に分けて耳の痛いお話しをさせていただきます。

 

では『初級』の№⑨は、①『3つの我欲を捨てる』②『経営の基本を知る』③『常識を疑う』④『比べて決める』⑤『1つは成功させる』⑥『正しい間取り』⑦『節税計算を知る』⑧『家賃は下げること』に続きまして№⑨『勝てる理念目的・勝てるスタート』についてお話しします。なんで初級の地主さんの賃貸経営は失敗するのでしょうね。なぜ中級の地主さんや私の賃貸経営に負けて空室を増やして失敗するのでしょうか。

 

それはまず第①に『勝てる理念と目的』が初級の地主さんにはないからです。さて『あなたは何故アパートをするんですか?』と聞かれても初級の地主さんは何も答えられませんね。私ならこう答えます。『それは地主の社会的使命です。』『借家に住む人に安全安心快適な生活を提供します。』『この土地を世のため人のためにお役に立てるよう使います。』『そして我家の代々の資産を増やすことを目的にします。』これが正しい答えですね。

 

第②に初級の地主さんは負けるために賃貸経営をスタートさせています。スタート時点で『勝てない経営』をしていますから、ずーっと苦しい経営が続いていて、もう二度とやりたくないんですよね。私達中級と上級は『勝てる経営』でスタートしていますから、途中で時々苦しいことがあってもちゃんと100戸・300戸・500戸の賃貸経営で成功しているのです(私は900戸所有、99.6%の入居率です)。

 

『勝てるスタート』とは(1)建設費は安く(2)最高のデザイン(3)最高の設備(4)広い部屋(65㎡〜200㎡)(5) 50㎡ならワンルーム(6)一坪タイプのお風呂(7)デザインクロス(8)床暖房(9)ウォークインクローゼット(10)オートロック(11)防犯カメラ付き(12)駐車は2台付き。まあこれが当たり前ですね。これで負けるはずがありません。

 

さて『中級』の№⑨は①『税理士を信用しない』②『構造と建築費を知る』③『減価償却完全マスター』④『1日も早く無借金』⑤『1つ覚えは止める』⑥『変動金利か固定金利か』⑦『海外不動産投資』⑧『築年数別の空室対策』に続きまして№⑨『空室は絶対にダメ』についてお話しします。

 

戸数が多くなって築年数が古くなってくると『空室は仕方ない』と考えがちですが『空室は絶対にダメです』。空室は絶対につくらないと決心してください。さてその方法は・・・(?)。(1)家賃を下げる(2)設備を変える(3)リフォームする(4)リノベーションする(5)築30年借金なしなら、家賃半値でもやっていけます。

 

しかし私のやり方は違います。900戸所有、入居率99%の私のやり方を参考にしてください。スタート時点でいいものをつくること。そうすれば15年は満室ですね(少々家賃を下げれば必ず満室です)。

 

そして設備の減価償却が終わって税金支払いの増える15年目あたりから、退去された部屋は片っ端から100万円か150万円かけて『リノベーション』するのです。3LDKを2LDKに変えたり、壁付けのキッチンを対面キッチンにしたりです。小さいお風呂を一坪タイプにしたり、三面鏡付き洗面や、玄関の大型のシューズボックスをつけますね。もうケチケチしないで自分の資産にもっともっとお金をかけて、『収益物件の価値』を下げないことです。当然修理修繕や経費で落とせるものは全て計画的に節税しながらやれば、何の問題もありません。

 

税金を払うくらいならリノベーションで『新築そっくりさん』にしてしまえば空室は無くなり、おまけに家賃は相場家賃の2割アップなんですね。騙されたと思って一度実行すれば必ず成功を私が保証します。

 

「並のこと」をしているから空室になる⁉

引き続き№⑩です。相変わらず『賃貸経営』の『初級コース』の人(節税1億円・賃貸戸数100戸・経験10年・総資産5億円の地主)と『中級コース』の人(節税5億円・賃貸戸数300戸・経験20年・総資産20億円の地主)に分けて耳の痛いお話しをさせていただきます。

 

では『初級』の№⑩は、①『3つの我欲を捨てる』②『経営の基本を知る』③『常識を疑う』④『比べて決める』⑤『1つは成功させる』⑥『正しい間取り』⑦『節税計算を知る』⑧『家賃は下げること』⑨『勝てる理念目的・勝てるスタート』に続きまして№⑩『空室はなぜできる』についてお話しします。なんで初級の地主さんは空室を作るのでしょう。日本中空室だらけでも自分のアパートだけは満室にどうしてできないのでしょうかね・・・。

 

それは第①に大量生産されたアパートを建てるから大量に空室ができるのです。当たり前ですね。日本中で1つだけのアパートを特注すれば空室はできません。『日本に1つだけ』のアパートをつくれば必ず入居者はいますから空室はないのです。

 

第②、入居者の気持ちを考えればすぐに分かります。入居者の立場で考えないから空室をつくるのです。一言で言って入居者が魅力を感じれば空室はありませんね。築20年でも30年でも必ず満室ですね。私は900戸所有していますが(上級)、築20年以上の物件を含めて入居率99%ですね。

 

第③、今日本で800万戸の空室で4戸に1戸が空室ですね。だから普通のことをしていれば空室は当たり前なのです。普通じゃないことをして満室を続けている私の家内のマンションですが、エントランスに必ず『生花』が生けられています。これだけでも満室ですね(オーナーの気持ちが入居者に伝わっています)。一言で言って『並のこと』をしているから空室になるのだとご理解ください。

 

さて『中級』の№⑩は①『税理士を信用しない』②『構造と建築費を知る』③『減価償却完全マスター』④『1日も早く無借金』⑤『1つ覚えは止める』⑥『変動か固定金利か』⑦『海外不動産投資』⑧『築年数別の空室対策』⑨『空室は絶対にダメ』に続きまして№⑩『他社比較』についてお話しします。初級の人は素人ですから他社の資料や見積り書を見ても全然分かりませんね。しかし中級の地主さんはもう専門家ですから完全に他社比較をして、完全に分解してアパマン経営をやっていただきたいものです。しかしそこに落とし穴が3つあります。

 

第①は計算しすぎないことと、利益に走りすぎないことですね。世の中は計算通りにはいきません。優しさとか親切とか思いやりが勝つ場合が多いのです。欲を抑えて世のため人のためを考えるのが一番です。

 

第②に50年・100年で他社比較することです。目先20年の利益でプレハブに決めないことです。コンクリートなら完全に100年。木造でも耐震等級3であれば100年は十分に長持ちしますから長期の経営で『勝てる比較』が必要です。

 

第③に営業マンの人柄や大きな会社の名前だけで決めないことです。見る目さえあれば、人柄や会社の名前に関係なく『正しい他社比較』で優良なアパマンを手に入れることができます。負ける賃貸経営をスタートさせると致命傷ですね。中級の地主さんは『比較購買が命』とお考えいただいて『勝つアパマン』をスタートさせていただきたいものです。

 

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本連載は、久保川議道氏のブログ『会長のひとりごと』から転載したものです。
ブログはこちらから⇒http://kubokawayoshimichi.com/index.html

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