前回は、採用活動を「短期のプロモーション」で終わらせない方法を取り上げました。今回は、中小企業の採用活動における「イメージ戦略」の重要性を見ていきます。

ブランド・エクイティ(資産)を構成する4つの要素

ブランドの中でも特にその資産価値に注目した言葉が「ブランド・エクイティ(資産)」です。

 

アーカー氏の『ブランド・エクイティ戦略』(ダイヤモンド社)によると、ブランド・エクイティとは「企業や顧客に製品やサービスによって提供される価値の増減の源であるブランド(具体的にはブランド・ネームやシンボル)に直結したブランドの資産(アセット)と負債の差し引き合計」であるそうです。

 

さらに、ブランド・エクイティの構成要素として「ブランド・ロイヤリティ」「ブランド認知」「知覚品質」「ブランド連想」が挙げられています(図表)。

 

[図表]ブランド・エクイティ

出典:『ブランド・エクイティ戦略』(ダイヤモンド社)
出典:『ブランド・エクイティ戦略』(ダイヤモンド社)

 

●「ブランド・ロイヤリティ」:顧客がブランドに対して持つこだわり、忠誠心

●「ブランド認知」:顧客がブランドを識別するためのコミュニケーション効果

●「知覚品質」:顧客が購買目的に応じて対象に感じている品質

●「ブランド連想」:そのブランドに関する記憶やイメージ、思い

「強くて・好ましい・ユニークな」イメージが重要

同じくブランド論の第一人者であるケラー氏は、ブランド連想においては特に「強くて・好ましい・ユニークな」イメージが重要だと述べています。

 

採用もまた、応募者の頭の中につくられるイメージによって結果が大きく変わります。どうすれば「強くて・好ましい・ユニークな」イメージを醸成することができるのか。最終的には人的コミュニケーションによる工夫が欠かせません。

 

そこに、採用ブランディングを行う意義もあるのです。

「無名×中小企業」でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング

「無名×中小企業」でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング

深澤 了

幻冬舎メディアコンサルティング

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