スキルアップやキャリア形成支援を行う企業を認証
2013年の秋、行政が人材育成に優れた企業を認証する全国初の制度「沖縄県人材育成企業認証制度(通称:働きがい企業認証制度)」が、創設されました。
慶應義塾大学大学院の高橋俊介先生(政策・メディア研究科特任教授)の提案・設計による当制度が目指すのは、「働きがいのある、魅力ある職場づくり」です。
従業員が「働きやすさ」と「働きがい」を感じる企業、そして、従業員のスキルアップとキャリア形成支援を行う人材育成に優れた企業を沖縄県が認証することにより、企業に積極的な人材育成の取組みを促し、沖縄県内の「雇用の質の向上」を図ることを目的としたものです。
今でこそ、当たり前となった「働きがい」や「人材育成」ですが、2013年当時に、本気で注力している企業の絶対数は少なく、「官公庁が陣頭指揮をとっていること」「人材育成を地域経済の中心と定義したこと」により、当制度は、大いに注目を集めました。
私は、不思議なご縁をいただき、その事務局(沖縄人財クラスタ研究会)代表として、当初より携わらせていただいています。
合同企業説明会での「企業PR」に一役買うことに
当制度では、「ビジョンと人材像の実質化」や「コミュニケーションを通じた人材育成」をはじめとする「働きがい5分野15項目」に関する従業員アンケート、そして、経営者・中間管理職・人事担当者・中堅社員・若手社員へのヒアリングなどにより、総合的に審査が行われています。なお、2017年9月末時点の認証企業は30社です。
認証企業には、沖縄県知事名での認証証書の授与はもちろんのこと、名刺や会社案内、そして、合同企業説明会で活用可能な「沖縄県人材育成認証企業」のロゴマークが付与されます。加えて、2017年2月からスタートした沖縄県の広報番組「働きがいTV(※)」(30分番組)にて、毎回10分×2社の認証企業が紹介され、企業PRに一役買っています。
番組の企業紹介では、認証企業が取り組む人材育成施策を、成長する若手社員を中心に、経営者や人事担当者の目線を通して描くことに注力しています。
結果として、企業が参考にしたり、学生が企業選びの基準にしたりできると好評を博し、沖縄県のローカル番組(琉球放送)ながら、最高視聴率11.8%を記録するなど注目を集めています。
(※)「働きがいTV」は県内企業雇用環境改善支援事業HPでご覧いただけます。
http://okinawa-jinzai-ninsyou.jp/