賃貸仲介営業マンの裁量一つで入居が決まる
前回の続きです。
●賃貸仲介業者との密なリレーション
ここまで見てきたように、空室は賃貸仲介業者の協力なしに埋まることはありません。管理会社がいくら仲介店舗への訪問を重ねても、結局は賃貸仲介業者の力添えがあってこそ、入居付けが実現できるのです。さらに賃貸仲介営業マンの裁量一つで、多少難しい物件でも入居が決まることもあります。
不動産業者は、日常業務のなかで不動産情報や業界の商習慣に慣れ親しんでいます。一方、賃貸住宅を探す人は、大学進学で初めて親元を離れた学生や転勤などで数年ぶりに部屋を探す会社員など、人生のなかでそう多く賃貸物件探しを経験しているわけではありません。
賃貸住宅を探す人の多くはいわば素人ですから、その道のプロである賃貸仲介営業マンの話す内容を参考にする可能性が高くなります。結果、賃貸営業マンが勧める物件に決める傾向が強くなるのです。
ですから、賃貸仲介営業マンは収益不動産の経営において一つのキーマンといえる存在であり、オーナーから管理運営を任されている当社のような管理会社はかなり気を遣って関係性を構築しています。
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賃貸仲介営業マンとの「頻繁な顔合わせ」が空室対策に
良好な関係を築く秘訣の一つは彼らの望みに応えることです。
彼らが一番望んでいること、それは売上(お金)です。ただし広告料を多く支払えば入居付けには有利に働きますが、費用対効果を考える必要があります。広告料を1カ月多く支払うことと空室が1カ月長期化する可能性を勘案して、どちらが得かを考えるわけです。
また、多く支払えば良いといっても限度があります。通常、入居者が決まった際にオーナーから支払われる広告料は、一部を管理会社が受領します。しかし、オーナーが支払う広告料には限度があるため、その効果を最大限活かすには、入居者を決める賃貸仲介業者へ全額が行き渡るほうが良いのは明らかです。
そのため、当社では広告料を一切受け取らず入居付けをする賃貸仲介業者に渡しています。また、そうすることで当社の管理物件を優先的に紹介してくれるようになっています。
とはいえ、最終的には前述のようにフェイス・トゥ・フェイスの人間関係が大切です。圧倒的な数の訪問をこなしていくと、賃貸仲介営業マンと頻繁に顔を合わせるため、すぐに良好な関係を築くことができます。こうした関係性が最終的に空室リスクの低減につながるわけです。
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この話は次回に続きます