医療・介護従事者に持ってほしい「明日を大切にする」姿勢

前回は、医療・介護従事者が尊重すべき、利用者の「ライフ」「リビング」について紹介しました。今回は、「明日を大切にする」という姿勢について考えていきます。

1年後より、3年後をもっと良いものに・・・

私たちの仕事は、患者さん・利用者さんのライフやリビングを良くしていく仕事です。そこには終わりはあるようでないのかもしれません。

 

たとえば、人のライフイベントの中でも大きな意味のある結婚式。よく人生最良の日という言い方もしますが、本当にそうなのかなと思うのです。私はスタッフの結婚式に呼ばれたときに「The best but yet」という話をします。

 

最高だけど、まだまだできる――。直訳するとそんな感じになると思うのですが、その日が最高と思うのではなく、今日より明日、1年後より3年後をもっと良いものにしていく。そんな気持ちを大切にしてほしいのです。

 

結婚式というのは確かに幸せな出来事です。でも、そこを最高だと思うのではなく、二人が添い遂げるときを最高にできるように人生をつくっていってほしい。今がベストではなく、まだまだやれることがあるという生き方の姿勢を持っていることで、本当にその人のライフやリビングを良いものにすることができるからです。

 

逆に言えば、その日その日を最高のものにしていくから、またその次の日も良い日にすることができる。ですから幸せを先送りにしていくということにはなりません。これは医療・介護の世界で仕事をするスタッフにも患者さん・利用者さん、そのご家族などみんなに当てはまります。

 

「まだまだやれることがある」と思えば、人生は楽しい

私たちの法人は「老人にも明日がある」という理念を40年以上も前から掲げていますが、その言葉は私たちみんなの「明日をどう大事にしていけるか」ということにもつながるものです。

 

誰だって、どんな人生の最期を迎えるのかは分からない。それがいつ来るかも分からない。だけどそれまで精一杯まだまだやれることがあると思って生きていられたらそのほうが楽しいじゃないですか。

 

亡くなる直前まで「明日が楽しみ」と思って生きていられる。どんなときも、これでいいと納得するのではなく、まだまだあれもこれもやれるという想いがあることが「明日がある」生き方につながるのです。

医療法人真正会・社会福祉法人真寿会 理事長

昭和31年生まれ。帝京大学医学部卒業。埼玉医科大学病院での研修後、医療法人真正会霞ヶ関中央病院に入職。同医局長を経て霞ヶ関南病院病院長に就任。現在に至る。

主な社会活動として、全国デイ・ケア協会会長、日本リハビリテーション病院・施設協会副会長、埼玉県地域リハビリテーション推進協議会会長。また帝京大学医学部・兵庫県立大学大学院・埼玉県立大学・目白大学等で講師を務める。厚生労働省社会保障審議会介護保険部会臨時委員も歴任。

これまでの著書に『ケアマネジメントと組織運営』(メヂカルフレンド社)、『主治医意見書のポイント』(社会保険研究所)、『ケアプランの上手な立て方』(日本実業出版)等がある。医師、日本リハ医学会認定臨床医、認知症サポート医、社会医学系専門医・指導医。趣味はゴルフ、海外旅行、風景写真、水彩画等。

著者紹介

連載医療・介護従事者が「仕事を辞めたくなったとき」の処方箋

 

 

医療・介護に携わる君たちへ

医療・介護に携わる君たちへ

斉藤 正身

幻冬舎メディアコンサルティング

悩める医療・介護従事者たちへ、スタッフ900人超を抱える医療・社会福祉法人の理事長が送る「心のモヤモヤ」を吹き飛ばすメッセージ! 日々、頑張っているつもりだけどなぜか満たされない、このままでいいのかと不安になる―…

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