圧倒的に空き家の数が多い、東京・神奈川・愛知・大阪
もしかしたら、皆さんは「売れない、貸せない不動産の悩みは、人口減少の著しい地方のこと」だと思っていないでしょうか。
確かに空き家率では「1位山梨県」「2位愛媛県」「3位高知県」と人口減少の著しいエリアが上位を占めていますが(総務省統計局、2013年)、実は空き家の数は、東京・神奈川・愛知・大阪の大都市圏の数が圧倒的に多いのです。
「人口が多い → 住宅が多い → 空き家が多い」ということなんですね。けれども、東京や大阪などの大都市であれば買う人も借りる人もたくさんいるような気がします。
何年も空き家にすると、人が住めないほど傷むことも…
親が亡くなるまで住んでいた実家。築40年といえども親が生きていたときにはちゃんと生活できる家でした。ところが、相続のときにきょうだいでもめ事になって何年もの間、誰も住まなくなったとしたら?
裁判等を経てやっとのことで相続人が決まって実家に行ってみたら、もうその家は人の住める家ではなくなっていたということは多いのです。
木造の家屋では人が住んでいるときは風を通していますが、人が住まなくなると空気がよどみ湿気がたまります。それが何年もの間に木を腐食させ畳や壁をボロボロにしてしまうのです。また、給配水管なども長い間使わずにいると、汚物が乾いて詰まってしまうことや腐食が進んで穴が開いたりすることもあります。
そうなるといざ使おうとなったときに、「全取り替え」とならざるを得なくなり、その費用が数百万円もかかるという場合もあるのです。