▲トップへ戻る
中小企業の「計画的な後継者選び」に欠かせない要素とは?

前回は、後継者に社外の人材を選ぶ「社外承継」のメリットとデメリットを解説しました。今回は、中小企業の「計画的な後継者選び」に欠かせない要素について見ていきます。

重要なのは「後継者の早期決定」と「育成期間の確保」

前回の続きです。

 

ここまで後継者候補を4つに分類して見てきました。それぞれメリット・デメリットがありますが、一般的に中小企業の事業承継がもっともスムーズに進めやすいのは親子承継、次に親族承継で、その次がたたき上げ承継でしょう。前回紹介した通り社外承継はあまり現実的ではありません。

 

誰を後継者にするかによって、事前準備に必要なことは異なります。しかし実は、相応の現社長と後継者のコミュニケーションや、従業員や取引先などとのコンセンサスを十分に得ていれば、誰が後継者であろうとそれほど大きな問題にはなりません。

 

客観的にいえば、適切な育成さえできれば、本人の経営者としての資質や能力、立場はクリティカルな問題ではないということです。重要なのは、早く後継者を決定し、育成に取り掛かることです。

後継者に必要なのは「自立心」と「自律心」

ただ、どんな後継者でも欠かせない指標を挙げるとすれば、自立心と自律心があります。本人に自立、自律する素養がなければ、次期社長としての育成が困難になるからです。

 

自立心は、他者(例えば現社長)に頼ることなく、独り立ちして自力で経営を行っていこうとする心構えです。後継者は自分の頭で考え、周囲の意見に耳を傾けながら、最後は自分で判断し、責任を負わなければなりません。

 

自律心は、自分の置かれた立場や境遇を理解し、自らを律して最適な行動を行おうとする心構えです。この2つの心構えさえ有していれば、よほどのことがない限り、新しい社長として育成していくことができます。

 

一般的に社長は「孤独」だといわれます。会社経営においてイエスかノーかを最終的に判断するのも、判断の最終的な責任を負うのも社長です。誰かのせいにすることも、甘えることもできません。また、社長を注意してくれる人もほぼいません。自社の幹部や部下に相談はできるかもしれませんが、何が正しくて、何が間違っているのか、コンプライアンスも含めて最終的に決めるのは社長自身なのです。

久保公認会計士事務所 代表

2006年、公認会計士試験に合格し、あずさ監査法人(現:有限責任あずさ監査法人)に入所。2011年に退職、経営コンサルティング会社を起業し、税理士法人の経営にも参画。東日本大震災時の中小企業再生支援で後継者育成の重要性に気づき、事業を後継者育成に特化。「3つの資格(公認会計士・税理士・中小企業診断士)」で会計戦略・財務戦略・経営戦略の面から育成支援を行う。

著者紹介

連載オーナー社長による「計画的な後継者育成」のノウハウ

 

 

オーナー社長の後継者育成読本

オーナー社長の後継者育成読本

久保 道晴

幻冬舎メディアコンサルティング

経営者の高齢化が進む中で、後継者不在に悩む企業が増えています。 適任者が見当たらない、子どもに継ぐ意思がないなどの理由で次期社長の目途が立たず、やむなく廃業を選択する経営者も少なくありません。 本書はこうした悩…

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧