地域の危険度や安全性は、専門家でなくても調べられる
前回の続きです。
続いて「安全・安心」とは、災害や犯罪などからの安全・安心のことです。
例えば火災や地震は、日本中の東京圏に限ってもどこでも起きる可能性がありますが、いざ起きたときにどの程度の被害を招くかは、エリアによって異なります。豪雨や台風などによる水害や土砂災害もやはり、被害に遭いやすいか否かはエリアによって異なります。
そしてそれらの情報は地元の公共団体が「地域危険度マップ」や「ハザードマップ」などの形でウェブ上に公開していますから、専門家でなくても手に入れることは可能です。具体的にどこに住むかを選ぶ段階で、災害からの安全・安心をある程度確保することは可能なのです。
それは、犯罪に関しても共通です。例えば東京都の場合、警視庁が「犯罪情報マップ」をインターネット上で公開し、犯罪の発生状況に関する情報をエリアごとに提供しています。「この街はどうだろう」と気になる候補地が出てきたら、こうした情報と重ね合わせ、その安全・安心度をチェックし、その結果を考慮したうえで街を評価する、というように活用できます。
快適性は、現地を歩いて確かめる
三つ目のポイントとして挙げた快適性は、利便性や安全・安心に比べると、何を快適と感じるか人によって感性が異なるので、一くくりにはできません。
具体的には、「おしゃれ」「高級感がある」「ステータス感がある」「活気がある」「好きな沿線」「洗練されている」「街並みがきれい」「街並みが閑静」などの言葉で言い表せるでしょう。
ここに並べたのは都会的な印象が強いかもしれませんが、もちろん、都会的な快適性ばかりでなく、「自然環境が豊か」「公園が多い」といった郊外ならではの快適性も考えられます。候補地が決まったら、是非現地を歩いて自身の目や肌でエリアを確認してみることをおすすめします。
マイホームを「財産」として捉える以上、資産価値という視点も重要です。利便性、安全・安心、快適性とはまさに、この資産価値の大小を左右するポイントです。これら三つの観点からエリアを絞り込むことで、資産価値の高い場所にマイホームを持つことができるはずです。
ただ、資産価値の高い場所は当然、地価も高い。土地の価格は高くなります。実際には、土地の価格として総額いくら程度を予算とするのかあらかじめはじいておき、それも加味しながら、慎重にエリアを絞り込んでいくことになります。