前回は、不動産投資における「キャッシュフローが残る仕組み」の作り方を説明しました。今回は、そもそも医師が不動産投資を選ぶ理由とは何か、代表的な5つのメリットを見ていきます。

兼業が容易で、多忙な医師でもできる不動産投資

資産形成を実現するうえで、医師にとって他の投資方法にはない不動産投資ならではのメリットとは何でしょう? ここでは、代表的なものを5つご紹介しておきます。

 

①本業が多忙でも兼業できる

 

これは多忙な医師にとっては大きなメリットといえるでしょう。もちろん、物件を購入するまでは煩雑な手続きが必要となります。それでも、資金が調達できて購入してしまえば、その後の運用面ではそれほど大きな手間はかかりません。

 

②将来にわたって安定的な収入を得られる

 

医師である皆さんのほうがよくご存知だとは思いますが、医師という職業にはさまざまなリスクがつきまといます。過酷な労働環境、医療過誤にともなう訴訟、そして医療制度改革などなど。もちろん、身体ひとつの商売ですから、ケガをして働けなくなったりしたときには収入がゼロになってしまいます。10年後に、現在と同じだけの収入を得ているという保証はどこにもありません。もし家族がいたら、その生活費はどうしますか?

 

しっかりとした計算のもとに不動産投資を行っていれば、家賃収入からローン返済や税金などのコストを差し引いてもある程度のキャッシュが残ります。再投資は難しいかもしれませんが、ローン完済まで我慢すれば家賃収入だけで暮らしていくことも不可能ではありません。

 

③リスクが限定的である

 

これから目指すべきは、バブル時代のように土地やマンションを転売して儲けるキャピタルゲインではありません。家賃収入というインカムゲインを目的とした不動産投資が重要になります。

 

衣食住というのは人間が生きていくうえで必要不可欠なものですから、経済状況などに左右されるリスクは、株式投資やその他の商売よりも低くなります。つまり、経済的要因による変動が少なく、家賃収入は、そもそも安定した収益を得られやすいのです。

 

加えて、今後しばらくは、自民党による安定政権が続くと考えられます。経済再生を最優先事項として掲げる安倍政権下では、景気が回復すれば不動産そのものの資産価値も高まると考えられます。

 

インカムゲインとしての家賃収入は、安定した傾向があり、不動産資産の価値は今後高まることが予想されます。現在の不動産投資のリスクは非常に低く、限定的であるといえるのです。

 

投資として不動産を所有している人は少数派!?

④自己資金を抑えながら大きな投資ができる

 

不動産を購入するということは資産を持つということですから、その資金を調達するにあたっては金融機関などからの融資を受けることができます。自己資金よりも大きなお金を使って投資をすることが、効率のいい投資なのです。この点でも、社会的信用の高い医師という肩書きを目いっぱい有利に活用することができます。

 

⑤単なる投資にとどまらない相乗効果が見込める

 

まず、現在のところ積極的に(攻めの姿勢で)マンションやアパートなどを経営している人はまだまだ少ない、という不動産の市場が背景にあります。

 

実は、マンションやアパートなどの経営者は、固定資産税などの税金対策や、相続税対策として何もしないよりはアパートやマンションを建てた方がいい、という人がほとんどです。投資として不動産を所有している人のほうが少数派というわけです。

 

きちんと投資して物件を運用することで、不動産市場で成功することができます。さらに、医師には不動産を医療関係施設として活用することができます。これは単なる投資よりもさらに上をいく、攻めの不動産活用術といえるのです。

 

 

本連載は、2013年8月25日刊行の書籍『なぜ医者は不動産投資に向いているのか?』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

なぜ医者は 不動産投資に向いているのか?

なぜ医者は 不動産投資に向いているのか?

大山 一也

幻冬舎メディアコンサルティング

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