前回は、不動産投資における効率的な資産形成の方法と、計画の立て方について説明しました。今回は、いわゆる「再生物件」を購入するメリットや注意点などを見ていきます。

不動産会社が大規模修繕して「自社商品」として販売

収益物件には大きく分けて「仲介」と「宅建業者が売主」という二つのパターンがあります。「仲介」というのは、いうまでもなく売主と買主の間に仲介会社が入った流通形態です。一方の「宅建業者が売主」というのは、仲介会社を間に挟むことなく、宅建業者である不動産会社が自ら売主となって紹介する流通形態です。

 

仲介物件は原則、現状渡しとなります。大規模修繕工事や各種メンテナンスなどはせず、売りに出されたときの状態で買主に引き渡されます。修繕費用などをかけずに仲介のみを行うため、利回りが高くなる傾向があり、また掘り出し物に出合える確率も高いといえるでしょう。さらに買主は現状のまま物件を購入し、自らの創意工夫でリノベーションを行う面白さもあります。

 

一方、宅建業者が売主の物件のなかには、再生物件と呼ばれるものがあります。不動産業者が売主から物件を買い取って大規模修繕を行い、自社商品として販売する形態です。

 

再生物件のメリットは、不動産投資のリスク要因を限りなく排除できる点です。業者自らがオーナーなので、滞納者の有無といった入居者の素性も把握できますし、物件の購入検討時に把握しておきたい情報を適切に開示してもらえるからです。

 

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改装をきっちり行う「信頼できる業者」から購入する

当社でも、件数は少ないですが再生物件を取り扱っています。内外装ともにボロボロの不動産や権利関係が複雑な物件など、一般の投資家の方はとうてい買えないような物件を購入し、外壁塗装や屋上防水など中古物件のリスクを限りなく排除した上で、一般に流通できる状態にして販売しています。

 

再生物件は掘り出し物件ではないものの、利回りは10%前後を確保できる状態に仕上げます。毎月安定した収益を期待する方におすすめといえるでしょう。

 

注意点としては、業者によってはきちんと再生せずに、表面だけの改装となっていたり、相場とはかけ離れた賃料で無理やり入居付けをしていたりするケースがあるため、信頼できる業者から購入することが大切だといえます。

 

このような注意点はあるものの、メリットは大きいため、収益物件を検討する場合、業者自ら売主となっている物件にも意識を向けてはいかがでしょうか。

 

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    本連載は、2014年11月4日刊行の書籍『はじめての不動産投資 成功の法則』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    はじめての不動産投資成功の法則

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    藤原 正明

    幻冬舎メディアコンサルティング

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