今回は、債券投資のリスクについて見ていきます。※本連載では、松本大学松商短期大学部経営情報学科の藤波大三郎教授による著書『たのしく学べるファイナンシャル・プランニング』(創成社)の中から一部を抜粋し、ファイナンシャル・プランニングの基礎知識の中から「金融資産運用」について解説します。

債券の利子や元本の支払いが滞る「信用リスク」

(3)債券投資のリスク

 

債券投資は、海外債券を中心に一定の人気がありますが、その投資のリスクについて考えたいと思います。まず、第一が信用リスクです。債券を発行する国や企業が破綻すると、その債券の利子や元本の支払いが滞ることになります。このリスクを信用リスクと呼びます。

 

このリスクを測る尺度としては格付があります。この制度は米国で発達した制度ですが、債券が不払いとなる可能性を簡単な指標で表すというものです。一般にBBB(トリプル・ビー)までの格付が投資適格債券と呼ばれ、それより信用度合が低い債券はBB(ダブル・ビー)の格付となり、投機的格付・投資不適格とされています。

 

しかし、このBB以下の格付の債券はハイ・イールド債と呼ばれ、一定の人気を得ています。それは信用リスクが大きく、高い利率で発行されるからです。無論、こうした債券に単独で投資をすると投資のリスクは大きいのですが、分散投資を行えばそのリスクはある程度低減されますので、高い収益性が魅力となってくるのです。

 

大量の投資はできないのですが、少量の投資であれば、他に一般の債券投資と組み合わせると、後で述べる分散投資の効果で全体としては効果的な投資となります。この債券の価格の変動の仕方は他の債券とは異なることが理由であり、大きなリスクの債券も適切に活用すれば効果的な資産運用となります。

金利が上昇すると、債券の価格は大きく下落

また、信用リスクと並んで債券の価格変動で大きなリスクは金利リスクと呼ばれるもので、金利が上昇すると債券の価格は大きく下落します。これは前に述べた通りです。そして、期間の長い債券ほど価格の変動幅が大きくなります。こうしたことから、大手銀行では将来の金利上昇を予測して国債投資を減らし、また、保有している国債の残存期間も短くしています。

 

なお、前に少し触れたハイ・イールド債の価格変動は、一般の債券が景気がよくなり金利が上昇すると金利リスクで価格が下落するのに対し、景気が良くなって信用リスクが改善されるためにさほど下がらないとされています。

 

逆に景気が悪化して金利が低下し、一般の債券の価格が上昇する時には信用リスクが悪化し、さほど価格は上昇しないのです。こうした価格変動の仕方は大量の一般の債券と分散投資をする時に有効になります。

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