前回は、中古物件投資のリスクについて説明しました。今回は、少子高齢化社会を見据えた不動産投資の出口戦略の重要性を見ていきます。

「賃貸需要の安定」を楽観できない時代

不動産投資で大切なのは出口の考え方です。

 

不動産投資にはさまざまなリスクがありますが、最も大きな影響は少子高齢化社会です。今後は人口が減って産業も大きく変化していくことでしょう。

 

製造業が国外に工場を移していく一方で、サービス業が増えていくなどの動きがあります。これから先も賃貸需要がずっと安定していると楽観できない時代になりました。

 

そういった中で、出口戦略があるというのが最後の選択肢であり、一番のリスクヘッジとなります。ですので、最低限、物件購入時には「この物件は、どのような出口がとれるか」というところは見ておく必要があります。

 

予定より早く出口戦略をとっても、きちんと元が取れるのが理想です。要は売っても損がない状態です。あるいは、売ったときに多少利益が見込めるとなお良いでしょう。売って損がない状態になるまでの期間が早ければ早いほど、良い不動産投資といえるでしょう。

「物件価格の下落」を織り込まない購入は危険

多くの不動産投資家はインカムゲインを狙っています。毎月家賃収入をもらって、キャッシュフローを得ることを目的に不動産投資を行っているのです。

 

しかし、建物の経年劣化とともに新築物件は築浅物件となり、その後、中古物件として扱われ、家賃は徐々に下落していくものです。

 

建物が古くなることによって、また家賃が低くなることによって、物件価格も購入時から下落していきます。もちろん、物件価格が上がるという例外もありますが、あくまでも少数です。そのため、これらの下落を織り込まないで買うのは危険です。「下落してもこれぐらいの値段で売れば、これぐらいの収益が見込める」というのを見極めて、買った値段と、諸経費で、トントンになるかプラスになる出口を試算して買う必要があります。

 

私たちが行うシミュレーションもオーナーを不安にさせるためにやっているわけではなく、「たとえ下がったとしても、ここでこの価格で売ればこの間のキャッシュフローもあるので、損はしない投資になりますよ」というのを理解していただくためのものです。当初のシミュレーションはかなり厳しめに行うため、想定より高く売れることもありえます。

 

ただ、最初から甘く見て「家賃は下がりません」「買った値段から下がらず売れますよ」と勧めるのはあまりにも乱暴すぎます。

 

いろいろな幸運が重なればそういったシナリオもあるかもしれませんが、今の日本の不動産マーケットでは、経過年数が増えれば不動産価値は下落する可能性のほうが高いわけです。そのため、下がる前提でシミュレーションするべきです。

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    本連載は、2016年10月11日刊行の書籍『失敗例から学ぶ 儲かる不動産投資の極意 』から抜粋したものです。稀にその後の税制改正等、最新の内容には一部対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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    平山 智浩・渡辺 章好

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