閉じない、開けない・・・まぶたにも様々な病気がある
私たちは1分間に平均20回のまばたきをしています。まばたきは角膜の洗浄、ピントの修正など目を正しく機能させるために欠かせない運動です。そのために、健康的なまぶたを保つことはとても大事なことです。
まぶたが十分に閉じない状態を「兎眼」といい、就寝時のみまぶたが閉じない状態を「夜間兎眼」といいます。まぶたを閉じる筋肉の力が弱いと起こりやすいのですが、通常、目を閉じているときは眼球が上転して黒目が隠れるため、白目が見えていても問題はありません。
また、まぶたが下がって目を開けにくくなる、眼瞼下垂という病気があります。原因は2つあり、1つは加齢によってまぶたを上げる筋肉が弱くなったこと、もう1つは筋無力症など、神経の病気によってまぶたが下がってくるもので、朝よりも夕方にかけて症状が強いという特徴があります。
瞼裂斑、翼状片の根治治療は手術が必要に
また、まつげのはえぎわにできものができ、赤く腫れることがあります。これは、まぶたの際にあるマイボーム腺に、皮脂などが詰まっている状態で、霰粒腫や麦粒腫が考えられます。小さいものなら綿棒でつぶしても問題ありません。
白目の一部が盛り上がっている「瞼裂斑」や「翼状片」もその一例です。
瞼裂斑は白目の部分が隆起して黄色く変色している状態で、たんぱく質と脂肪の沈着が変化したものです。翼状片は結膜が目頭の方から黒目に三角形状に入り込んでくる病気です。どちらも年齢とともにできてくるもので、炎症による充血は点眼薬で治まりますが、根治治療は手術になります。