土地売却に不可欠な「確定測量」ができないケースとは?

今回は、土地売却に不可欠な「確定測量」が実施できないケースについて見ていきます。※本連載は、株式会社おひさま不動産の代表取締役である渋谷幸英氏の著書、『相続した田舎の困った不動産の問題解決します』(雷鳥社)の中から一部を抜粋し、簡単には処分できない田舎の不動産の売却術をご紹介します。

登記名義人が亡くなっている場合の手続きは特に大変

確定測量というのは、測量しようとしている土地と境界を接しているすべての地権者に立ち会ってもらい、「確かにここで境界は間違いない」という書面に記名・押印してもらってする測量のことです。

 

こうしておけば、売主は他人の土地まで売ってしまう心配がなくなりますし、買主は自分の土地がどこからどこまでなのか明確にわかりますので、安心です。

 

ですが一つ問題があります。それは、印鑑をもらえないかもしれないことです。例えば、田舎の山林の場合、登記名義人がすでに亡くなっていることがあります。その際、相続人が1人か2人程度であればよいのですが、何十人もいる場合だってあります。そうなると、すべての人に印鑑をもらうとしたら、膨大な手間暇がかかってしまい、実際のところ、不可能です。

地権者が、印鑑を押すことを渋る場合も

それ以外にも、地権者が印鑑を押してくれない場合だってあります。いつだったか、家を売るために確定測量をした際、その家のお隣さんが、印鑑を押すのを渋ったことがありました。

 

測量を依頼した土地家屋調査士によると、お隣さんはこう主張したそうです。

 

「この家との境に半分だけ塀があるでしょ? それは私が全部お金を出してやったんですよ。だから残りの半分の塀は、この家の人にやってもらいたいんだけどね。そういう約束ならば、ハンコを押しますよ」

 

私は青ざめました。お隣さんがハンコを押してくれなければ確定測量ができず、家が売れなくなってしまうからです。どうにかしなければと思っていたところ、お隣さんは何を思ったのか、途中から自分の主張を引っ込めました。そして、印鑑を押して下さったのです。

 

このように、確定測量は地権者全員の印鑑をもらわなくてはならないため、必ずできるという保証はありません。

 

ちなみに、確定測量は土地家屋調査士に依頼して行います。その際、どれくらい費用がかかるかは、かかった手間暇によります。境界を接する地権者が少なく、かつすぐに印鑑をもらえる場合と、そうでない場合とでは金額に大きな違いが出てきます。

 

詳しいことは、土地家屋調査士にご相談下さい。

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    株式会社おひさま不動産 代表取締役社長

    宅地健物取引士、元中小企業診断士。10 年以上前から主婦の傍アパート経営を行う。その経験から不動産会社を起業。事業用の不動産売買や空き家買い取再生の事業展開をメインとしているが、畑の真ん中という立地上、どの不動産屋も売りたがらない、田舎の困った不動産売却も多く引き受けることになる。特にシニア世代が「子どもに相続させたくない不動産」、子ども世代が親から相続してしまった「行ったこともない土地」の売却を数多く仲介。

    著者紹介

    連載処分が難しい「田舎の土地」の売却術

    本連載は、2017年3月25日刊行の書籍『相続した田舎の困った不動産の問題解決します』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    相続した田舎の困った不動産の 問題解決します

    相続した田舎の困った不動産の 問題解決します

    渋谷幸英

    雷鳥社

    不動産を相続して、誰もがハッピーになれるわけではありません。田舎の不動産は困った問題を抱えていることが多いからです。田舎の不動産、売りたい人も買いたい人も必読の1冊。 「買ったときには家が建つ土地だったのに、…

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