代表的な「テクニカル分析」を理解すればまず困らない
株価の動きと出来高や売買代金のエネルギーから、将来の株価や波動を予測しようというのがテクニカル分析です。これは、すべての情報は、株価に織り込まれているはずだという考えを根拠にしています。
テクニカル分析の代表格が、株価の足取りを図式化したチャートで、一番利用されているのが、江戸期から馴染みのある「ローソク足」です。株価の動きを理解するために、さまざまなテクニカル指標がありますが、まずは株価チャートを理解すれば投資に大いに役に立ちます。指標にくわしいことが必ずしも立派な投資成績に結びつくものではなく、チャート分析の基本の基本である以下の3つを十分理解すれば、実践で困ることはほとんどありません。
分析に不可欠な、ローソク足・移動平均線・出来高
①ローソク足
「酒田五法」という理論によるローソク足の組み合わせの取り決めに従って株価の変動を表しており、ローソク足の連なりから相場の勢いや方向性を読み取る一連の戦術が利用できる。
②移動平均線
株価の平均値をグラフにしたもので、大まかな相場の流れやトレンドを把握できるすぐれものだ。移動平均線の戦術は複合的で、トレンド線を使うブレーク法、基本的に二重移動平均線を使って売買ポイントを示唆するグランビル法、そして波動法というダイナミズムを使って視覚的に相場の実相を理解する。
③出来高
売買の成立した株数を棒グラフにしたもので、相場のエネルギーがわかる。具体的には天井・底を通過したかどうか、上昇トレンド・下降トレンドに入ったかどうかを理解できる。
これらひとつひとつを分析したり、3分析を総合的に使い、株をいくらの値価で買ったらよいのか、売ったらよいのかを判断・決断します。
【図表1 チャート分析三本柱の役割】
<POINT>
正確な株価チャート分析を行うためには、①ローソク足、②移動平均線、③出来高――の三位一体の総合的分析が必須である。