ローソク足、移動平均線、出来高の分析をまずマスター
銘柄選びなどの投資判断には、3つの分析法があります。
<ステップ①>
視覚的なチャート分析
もっとも一般的な方法は、株価チャートのテクニカル分析です。これは過去の株価の推移から判断して、将来の株価を予想する方法です。分析には、覚えることがたくさんあり、また奥深い世界ですが、初級者はあまりたくさんのことを覚えると逆に混乱するばかりです。
まず3つだけ、つまりローソク足、移動平均線、出来高をマスターすれば十分でしょう。その3つの中でもっとも重要なチャート分析法は、ブレーク法、グランビル法、波動法を含む移動平均線の分析です。
もともと株の儲けシステムとしては、全部トレンドが生じたときに稼ぐものですから、大半のブレークアウトを買うようにプログラムされています。そして、このブレークアウトシステムと二重移動平均システムが現在でも、依然として、もっとも優れたシステムであるという点に、理論の根幹があり、必須の学習分野となるわけです。
<ステップ②>
データのファンダメンタルズ分析
これは、経済情勢や業績を調べ、銘柄の実質的価値を見出し、将来の株価判断に活かそうというものです。初級者にとって安心できる、この分析に役立つ簡便なデータブックは、「日経会社情報」などでしょうか。他には経済金融関連の記事を読んだり、目当ての企業のサイトを訪問して、投資家向けの情報ページを読み、現在および将来的に伸びる会社であるかどうかを診断することになります。
市場や為替など、状況を把握・理解してから投資行動を
<ステップ③>
動態把握の状況分析
忘れてはならないのは、売買をするときの状況の把握です。前夜のニューヨーク市場の影響はどうか、主要株価指数である日経平均225や日経先物は堅調か、売買の対象としている銘柄に資金をどれくらい割けるのか、想定できるリスクは何か、その銘柄は政策テーマに乗っているか、為替は円安か円高に向かっているか・・・などといった状況を理解したうえで、投資行動をとることになります。
<総合>
三位一体
「買いか、売りか、様子見か」――ある銘柄を売買する判断時には、以上3種の分析を必ず行います。基本的にチャート分析、ファンダメンタルズ分析、状況分析の順で進めます。これらの分析に慣れることで、売買がスムーズにいき、勝率が高まり、利益獲得の安定性を増していきます。