(※写真はイメージです/PIXTA)

孫の喜ぶ顔が見たくて、誕生日やクリスマスなどにプレゼントを贈る祖父母は少なくありません。子ども夫婦の負担を減らそうと、欲しいものを買ってあげることもあるでしょう。しかし、年金生活に入れば、使えるお金には限りがあります。これまで続けてきた援助を見直したとき、孫との関係に思いがけない変化が生じることもあります。 ※本記事に掲載している事例は、プライバシー保護および情報の一般化のため、実際の相談事例をベースに一部の数値や設定を変更・再構成したモデルケースです。

「何か買ってあげなくても…」女性が気づいた孫との過ごし方

「孫はまだ子どもですから、欲しいものを買ってもらえなければ、がっかりするのも当然だと思います」

 

千賀子さんはそう話しながらも、孫の言葉がしばらく頭から離れませんでした。

 

「今まで、何かを買ってあげることが当たり前になっていたんですね」

 

総務省『家計調査報告〔家計収支編〕2025年平均結果の概要』によると、65歳以上の単身無職世帯の月平均可処分所得は11万8,465円、消費支出は14万8,445円。平均で毎月約3万円の不足が生じています。

 

「貯金が1,500万円あっても、これから何年暮らすかわかりません。孫に使うお金も、考えないといけないと思いました」

 

それからしばらく、孫が実家に遊びに来る機会は減りました。千賀子さんは寂しさを感じましたが、以前のように高額なプレゼントを用意して誘うことはしませんでした。

 

ある日、息子から「今度の日曜日、少し寄ってもいい?」と連絡がありました。孫も一緒に来るというので、千賀子さんは好物のお菓子を用意して待っていました。

 

その日は特別なプレゼントを渡すこともなく、3人でお茶を飲みながら学校の話をしました。

 

「最初は孫も少し退屈そうでした。でも、昔の写真を見せたら、意外と興味を持ってくれたんです」

 

息子が子どもの頃の写真を見て、孫は「パパ、こんな顔だったの?」と笑いました。

 

帰り際、孫は「また写真を見せてね」と言ったそうです。

 

「何か買ってあげなくても、一緒に楽しめることはあるんだなと思いました」

 

千賀子さんは今後も、誕生日やクリスマスには無理のない範囲でプレゼントを贈るつもりです。ただ、孫が欲しがるものを何でも買うことはやめました。

 

「孫に喜んでもらいたくて、私のほうから『何が欲しい?』と聞いていたんです。知らないうちに、会うたびに何か買ってもらえると思わせてしまったのかもしれません」

 

孫との関係が急に変わったわけではありません。それでも千賀子さんは、これからは一緒に過ごす時間を大切にしたいと考えています。

 

「会いに来てくれるだけで十分うれしいんです。その気持ちを、もっと伝えていきたいですね」

 

孫への贈り物は、祖父母にとって大きな楽しみの一つです。しかし、金額が増え続ければ家計の負担になり、受け取る側の期待も変わっていくことがあります。年金生活のなかで無理なく続けられる範囲を決め、贈り物以外の交流も重ねていくことが、家族との関係を長く保つことにつながるでしょう。

 

【関連記事】

■月20万円もらえるはずが…45歳・サラリーマン「ねんきん定期便」に抱いた違和感。「年金ルール」知らずにそのまま20年…65歳で受け取ることになる年金額に唖然「何かの間違いでは?」

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

 

 

 

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧