韓国の付加価値税、なぜ税率10%が約50年続いているのか?日本の消費税との違い【国際税務の専門家が解説】

韓国の付加価値税、なぜ税率10%が約50年続いているのか?日本の消費税との違い【国際税務の専門家が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

日本では、飲食料品の消費税を2年間、1%に引き下げる法案が2026年秋の国会で重要な論点となっています。一方、韓国では1977年の付加価値税導入以来、税率10%が維持されてきました。さらに、低所得の勤労者などを支援する給付付き税額控除も日本に先行して導入されています。韓国の税制から、日本の消費税改革のヒントを探ります。

韓国が先行する「給付付き税額控除」

もう1点、日本は、2年間の飲食料品の消費税1%の時期が終了した後、就業者の負担を軽減する「給付付き税額控除」を導入する予定です。

 

日本では、2007年の福田康夫内閣時の税制調査会答申「抜本的な税制改革に向けた基本的考え方」において、「いわゆる『給付付き税額控除』(税制を活用した給付措置)の議論」という項目が設けられたのが始まりです。

 

韓国の給付付き税額控除である勤労奨励税制(Earned Income Tax Credit:EITC)は、2006年12月に法案が議会を通過して成立し、2009年9月から支給が開始されています。日本の税制改正が韓国の動向をどのように理解していたのかは不明ですが、日本の改正に先立って韓国で制度が導入されていたことは事実です。

 

消費税率の引き下げだけでなく、食料品をどのように扱うのか、そして税負担を軽減するために給付付き税額控除をどう組み合わせるのか。日本の消費税改革を考えるうえで、約50年にわたって付加価値税を運用してきた韓国の制度は、一つの参考になるのではないでしょうか。

 

矢内 一好

国際課税研究所

首席研究員

 

 

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