相続税が最大8割減!「小規模宅地等の減額特例」事業用の土地には3つのタイプあり【税理士解説】

相続税が最大8割減!「小規模宅地等の減額特例」事業用の土地には3つのタイプあり【税理士解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

相続した土地の評価額を最大80%減額できる「小規模宅地等の減額特例」。前回は、被相続人が住んでいた自宅の土地を対象とする「特定居住用宅地等」を取り上げました。今回は、個人事業に使っていた土地、同族会社の事業に使っていた土地、賃貸事業に使っていた土地を対象とする3つの宅地等について、適用されるための要件や、相続開始前3年以内に事業を始めた場合の注意点を解説します。

個人事業に使用した宅地等とは

吉田課長「それでは、個人事業に使用した宅地等から。どんな宅地ですか?」

 

相続開始の直前において被相続人等の事業の用に使われていた宅地等(土地、借地権など)のことです。

 

事業の種類はさまざまです。そのなかで、不動産貸付事業は、不動産貸付事業に使用した宅地等の事業になります。

 

不動産貸付事業とは、①不動産貸付業、②駐車場業、③自転車駐車場業、④準事業をいいます。準事業とは、事業と称するに至らない不動産の貸付けその他これに類する行為で、相当の対価を得て、継続的に行うものをいいます。

 

吉田課長「被相続人等とは、誰のことですか?」

 

次の①、②の親族のことです。

 

① 被相続人


② 被相続人と生計を一にしていた被相続人の親族



吉田課長「被相続人の死亡により引き継がれる宅地等とは?」

 

次の①、②の2つの宅地等です。

 

① 被相続人が営んでいた事業に使っていた宅地等


② 被相続人と生計を一にしていた被相続人の親族が営んでいた事業に使っていた宅地等


 

吉田課長「これらの2つの宅地等を誰が引き継ぐと、減額特例の適用を受けることができるのですか?」

 

2つの宅地等で減額特例の適用が受けられる親族は違っています。次の(1)、(2)の区分に応じた(1)、(2)の適用要件(各①~③)のすべてを満たす宅地等を取得した親族になります。

 

(1) 被相続人が営んでいた事業に使っていた宅地等
 ① 事業の引き継ぎ要件
   その宅地等の上で営まれていた被相続人の事業を引き継ぐ親族であること。
 ② 申告期限までの宅地等所有要件
   その親族が申告期限まで引き続きその宅地等を有していること。
 ③ 申告期限までの事業継続要件
   その親族が申告期限までその事業を営んでいること。


(2) 被相続人と生計を一にしていた被相続人の親族が営んでいた事業に使っていた宅地等
 ① 被相続人との生計一要件
   その被相続人の親族が、その被相続人と生計を一にしていた者であること。
 ② 申告期限までの宅地等所有要件
   相続開始時から申告期限(その親族が申告期限前に死亡した場合には、その死亡の日)まで引き続きその宅地等を有していること。
 ③ 申告期限までの宅地等の事業継続使用要件
   相続開始前から申告期限まで引き続きその宅地等を自己の事業の用に供していること。
 

 

これらの区分の仕方((1)、(2))とその適用要件(各①~③)の定めは、不動産貸付事業に使用した宅地等についても、ほぼ同様の適用要件としています。

 

「事業」が「不動産貸付事業」に変わるという違いだけです。

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