(※写真はイメージです/PIXTA)

孫と過ごす時間は、多くの祖父母にとって大きな喜びです。しかし、食事やレジャー、お小遣いなど、帰省のたびに出費がかさむのも事実。お盆に続いてシルバーウィークにも帰省となれば、「またか……」と感じるシニアがいても不思議ではありません。子ども世帯にとっては親孝行でも、祖父母にとっては「孫疲れ」「孫散財」の連続になってしまうことも。見ていきましょう。

「孫疲れ」「孫散財」の蓄積…帰省が“親孝行”にならない場合も

浩二さんと恵子さんは、娘の「シルバーウィークも行くかも」という言葉を聞いたその日に、こう決めました。

 

「私たちにも用事があるといえばいい。旅行に行っちゃおう」

 

すぐに9月の連休に合わせて九州の温泉宿を予約。2泊3日、夫婦2人分の宿泊費と交通費を合わせて、約11万円です。

 

「連休中だから割高ですよ。でも、孫たちが来たら、たぶんまた10万円、15万円と使うでしょう。それなら、そのお金で自分たちが温泉に行ってゆったりしようと」

 

その後、娘から「シルバーウィークも行きたい」と正式に連絡がきましたが、「旅行に行くから」と返答。がっかりした様子でしたが、さすがにそれ以上何も言ってこなかったといいます。

 

「さすがに限界だと、本音を言ってもいいんでしょうね。でも、それで遠慮をされるようになって、かわいい孫と疎遠になったら寂しいですから。波風を立てずに断れて、自分たちも旅行を楽しめる。今回はそういう方法を選びました」

 

浩二さん夫妻は、予定外だった九州旅行を今から楽しみにしています。

 

夏休みやシルバーウィークなど、子ども世代にとって長期休暇は家族で過ごす絶好の機会です。祖父母のいる実家への帰省は、子どもにとっても「特別なイベント」になりやすいでしょう。

 

内閣府の2024年度「高齢者の経済生活に関する調査」では、25.8%が「今後、子や孫のための支出(学費、こづかい等)に優先的にお金を使いたい」と回答しています。一方で、趣味・レジャー(旅行等)を優先したい人も32.4%。孫のためにお金を使うことと、自分たちの人生を楽しむこと。その両方をどう両立するかは、老後の家計を考えるうえでも重要なテーマです。

 

現役を退いたシニア世代の場合、時間に余裕があるように見えても、体力や家計には限界があります。「孫疲れ」や「孫散財」がまだ抜けきらないのに、夏休みに次いでシルバーウィークも帰省……思わず断りたいと思っても不思議ではありません。

 

帰省する側は、「親も孫に会いたいはず」と決めつけないことが大切です。また祖父母側も、「今回は旅行に行くから、別の日に会おう」と言ってもいいですし、「外食は割り勘」「お小遣いは今年から少し減らそう」と、自分たちの生活とのバランスを取ってもいいのです。

 

家族だからこそ、お互いが無理なく楽しめる距離感を考えることも、長く良好な関係を続けるためには必要なのかもしれません。

 

 

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