「転勤は拒否させていただきます」年収700万円・27歳エース社員が“前代未聞の猛抗議”…〈地方転勤の内示〉が撤回へと覆ったワケ【社労士が解説】

「転勤は拒否させていただきます」年収700万円・27歳エース社員が“前代未聞の猛抗議”…〈地方転勤の内示〉が撤回へと覆ったワケ【社労士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

企業の成長や組織の適正配置において、人事異動や転勤は避けて通れない施策です。しかし近年、働き方やライフスタイルの多様化に伴い、会社からの転勤命令に対して拒否反応を示す社員が増加しています。本記事では、若手エース社員から転勤を完全拒否され、対応に苦慮した53歳人事部長の事例をもとに、社労士(社会保険労務士)の視点から会社の転勤命令が無効となる基準や、訴訟リスクを防ぐための正しい実務対応について解説します。

「今はどうしても…」エース社員が転勤を拒んだ“本当の理由”

A部長は、あらためてBさんとじっくり面談を行いました。

 

その結果、「実は、妻が不妊治療のクリニックに通院を開始したばかりで、今はどうしても住まいを変えられない。しかし、プライベートなことなので部長には言いづらかった」という事情が判明しました。

 

事情を把握した会社側は、Bさんの地方転勤をいったん撤回。代わりにリモートワークを交えた地方支店の営業支援というポジションを提示したことで、Bさんは会社の配慮に感謝し、これまで以上に意欲的に業務へ取り組むようになりました。

 

今回のような転勤拒否トラブルを防ぐために、経営者や人事部門は以下の予防策を講じるべきです。

 

採用・入社時の「労働条件明示」と説明の徹底:2024年4月の法改正により、「就業の場所の変更の範囲」の明示が義務化されました。入社時に合意を得ておくことが基本です。

内示前の事前打診とキャリア面談:正式な内示の前に、転勤に対する意向や家庭の状況を日頃から把握しておきます。

転勤支援制度・手当の拡充:配偶者のキャリア支援や借上社宅制度など、時代に合わせた手当の拡充が転勤のハードルを下げます。

 

「会社の命令には絶対服従すべき」という従来型の管理思考は、人手不足時代においては離職や法的紛争に直結します。重要なのは、「法的根拠に基づいた適切な就業規則の整備」と、「個々の事情に耳を傾ける丁寧な対話プロセス」のバランスです。

 

 

内海 正人

社会保険労務士法人日本中央社会保険労務士事務所 代表社員

社会保険労務士/人事コンサルタント

【関連記事】

■月20万円もらえるはずが…45歳・サラリーマン「ねんきん定期便」に抱いた違和感。「年金ルール」知らずにそのまま20年…65歳で受け取ることになる年金額に唖然「何かの間違いでは?」

 

「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

 

 

【注目のセミナー情報】​​​

【最新・法人決算対策】9月17日(木)オンライン開催
公認会計士が監修!
「短期償却」で手元キャッシュを大きく残す不動産活用

 

【物販事業】9月26日(土)オンライン開催
月額30万~50万円の利益を狙う!
オマカセ型「物販事業運用スキーム」とは?

 

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧