東京都千代田区と横浜市中区、決定的な違いはどこにあるか
第二は、標題に掲げた東京都千代田区と横浜市中区の相違です。前者は特別区、後者は政令指定都市の行政区です。明確な違いは、千代田区の区長は選挙で選ばれますが、中区の区長は横浜市長により任命される点です。千代田区には区議会がありますが、中区にはありません。
千代田区をはじめとする特別区は特別地方公共団体という自治体ですが、中区は自治体ではなく、横浜市の行政を分担する組織です。
大阪都構想の「区」は特別区を指す
第3は、大阪都構想にある「区」は、上記の特別区を想定したものであり、政令指定都市の行政区の構想ではありません。今後、大阪が副首都に指定された場合、それを契機として、3回目の住民投票が実施されることになるでしょう。選挙結果次第では、大阪市は特別区に分割され、区長の公選が行われるものと思われます。
残された課題としての道州制
第4の道州制は、都道府県を再編し、より広域の「道」「州」に統合することで、行政の効率化と自治体間の財政格差是正を図ろうとする構想です。
平成期には自民党道州制推進本部が道州制基本法案の骨子をまとめるなど検討が進んだ時期もありましたが、区割りや小規模自治体の位置付けをめぐって全国知事会・全国町村会などとの調整がつかず、法案提出は繰り返し見送られてきました。
副首都法の成立を機に大都市圏への権限・財源の集中が進めば、道州制についても改めて実務的な議論が求められる可能性がありますが、現時点で具体的な法整備の動きは表面化していません。どこまで深い検討が行われるのか、今後の課題です。
矢内 一好
国際課税研究所
首席研究員
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