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「別居親族の特例」とは?適用の条件は“配偶者がいないこと”
相続税には、亡くなった方が住んでいた自宅の土地について、一定の要件を満たせば評価額を大きく下げられる「小規模宅地等の特例」という制度があります。同居していた家族はもちろんのこと、別居していた家族にも条件付きで認められる、「別居親族の特例」もあります。
ただし、この「別居親族の特例」では、亡くなった方に配偶者がいないことが要件となり、配偶者がいる場合には適用されません。しかし、その配偶者が何十年も前から別居しており、しかも相続放棄までしていたような場合でも、配偶者として扱う必要はあるでしょうか。
事例の概要
父親の死後、相続税の申告をすることになったAさん。故人と住居を別にしていたAさんは、生前、父が一人で暮らしていた自宅の土地について、自分は「別居していた親族」として小規模宅地等の特例を適用できると判断し、相続税の申告をしました。
ところが、税務署は、Aさんの父親に配偶者がいる以上、この特例は適用できないと判断。たしかにAさんの父には配偶者がいましたが、40年以上にわたって別居し、その間、連絡を取ったこともありませんでした。離婚の届出をしなかったため、法律上の婚姻関係だけは残っていましたが、父親が亡くなった際に、この配偶者は相続放棄をしていました。
Aさんは税務署の判断を不服として、国税不服審判所に審査請求をしました。

