縁が切れたはずが…お稽古で一緒だったタワマン妻から「1本の電話」
「人生、何があるか本当にわからないものですね」
和代さん(仮名・66歳)は、数年前に長年勤めた図書館の嘱託職員を退職し、現在は週3日、地元の高齢者福祉施設で調理補助のパートとして働いています。
年金と少額の貯金、そして月8万円ほどのパート収入で、慎ましやかですが穏やかで自立した日々を送っていました。
そんな和代さんには、どうしても苦手な知人がいました。地元の着付け教室で長年一緒だった加奈子さん(仮名・63歳)です。通っている間に加奈子さんの夫の事業が大当たり。数駅先のタワーマンションへ引っ越してからも教室には通い続け、レッスン後にはお茶に誘われることもしばしば。そこでは毎回、加奈子さんの独壇場でした。
「夫が別荘を買おうかって」「娘の夫が外資系で独立するみたい」といった話に加え、和代さんに対して「和代さんは、まだ働いてるの? お仕事大変そうね……」と同情に見せかけながら、さりげなく見下してくるのです。
20代で結婚して以来、一度も働いたことがない生粋の専業主婦だった加奈子さん。和代さんは、「こんな人もいるのか」と心の距離を置いていましたが、1年前にその教室も辞め、縁が切れたと思っていました。
しかし、ある日、加奈子さんから突然電話がかかってきたのです。聞こえてきたのは小さく、震えるような声でした。
