(※写真はイメージです/PIXTA)

孫が遊びに来ることを楽しみにしている祖父母は少なくありません。しかし、訪問の回数が増え、食事や送迎まで日常的に任されるようになると、体力や家計への負担も大きくなります。家族だからといって、いつでも予定を変えられるわけではありません。無理なく関係を続けるには、頼る範囲を曖昧にしないことが大切です。

「来るのはうれしい。でも、毎回はできない」

洋子さんが本音を伝えたのは、夫婦で予約していた日帰り旅行の前日でした。由佳さんから「明日は夫が出張だから、子どもたちと夕飯を食べに行くね」とメッセージが届いたのです。

 

洋子さんが旅行の予定を伝えると、由佳さんは「夕方には帰ってくるでしょう。夕飯だけでもお願いできない?」と返しました。

 

「明日は無理よ。私たちにも予定があるから」

 

洋子さんが断ると、由佳さんは「お母さんは孫に会いたがっていたじゃない」と不満を示しました。

 

そこで洋子さんは、これまで言えなかったことを伝えました。

 

「来てくれるのはうれしい。でも、急に4人分の食事を用意するのは大変なの。毎回こちらが食事代を出すのも、これからずっとは続けられない」

 

由佳さんは、母親がそこまで負担に感じているとは思っていませんでした。夕食代についても、「実家だから甘えていた」と認めたといいます。

 

夫婦は由佳さん一家と話し合い、訪問は原則として週1回まで、前日までに連絡することにしました。当日に来る場合は、食事を持参するか、娘側が購入します。孫を預かる日も、夫婦に先約がない場合に限ると決めました。

 

由佳さんは自治体のファミリー・サポート・センターにも登録しました。同制度では、地域の会員同士による相互援助として、保育施設への送迎や放課後の預かり、保護者の急な残業時の支援などが行われています。利用条件や料金は自治体によって異なります。

 

こども家庭庁によると、2025年5月時点の放課後児童クラブの登録児童数は157万645人で、クラブ数は2万5,928か所です。共働き世帯を支える受け皿は広がっていますが、利用時間や地域の状況によって、祖父母に頼らざるを得ない家庭もあります。

 

話し合いの後も、孫たちは週末に遊びに来ています。ただし、由佳さんが総菜や食材を持参し、片づけも担当するようになりました。

 

洋子さんは体操教室へ通い直し、夫婦での外出も予定どおり楽しんでいます。

 

負担を我慢し続ければ、やがて訪問そのものを苦痛に感じるようになるかもしれません。だからこそ、できることと難しいことを早めに伝え、家族全員が無理なく続けられる形を決めておく必要があります。

 

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