資産6,400万円、年収約560万円。東京都内で働く一志さん(仮名・37歳)は、生まれてから一度も実家を出たことがありません。毎月生活費を入れ、親の世話も手伝いながら堅実に資産を築いてきました。しかしここ数年、お盆休みは決まって近くのビジネスホテルに泊まります。理由は、帰省してくる兄妹一家との「恒例行事」。資産では埋められない、実家暮らしならではの息苦しさとは?

毎年始まる“地獄の質問タイム”

理由は、お盆になると兄夫婦と妹夫婦、それぞれの子どもたちが帰省してくるから。久しぶりに家族が集まり、リビングは一気ににぎやかになります。孫の笑い声が響き、食卓にはごちそうが並び、両親も終始うれしそう。かつて同席していたとき、その光景自体は嫌いではありませんでした。

 

「でもね、兄と妹はとにかく僕へのあたりが強いんですよ。僕が実家にい続けることがどうしても気になるみたいなんです」

 

「まだ結婚しないの?」
「彼女もいないの?」
「このままだと、お父さんとお母さんを介護することになるぞ」
「将来、うちの子どもには頼らないでね」

 

家族ゆえの遠慮のない言葉。仕事もしていて、生活費も入れている。親の世話も手伝っているのに、独身で実家にいる人というだけで、“どこか問題がある人扱い”です。

 

この質問攻撃を避けるため、一志さんはお盆・お正月・GWの大型連休時にはビジネスホテルを予約します。お正月は1日だけ新年を祝い、2日目からは「友達と旅行に行く」と嘘をつき、静かに消えるのです。

 

「実家になんて、とてもいられませんよ。それにね、親不孝なのは本当に僕なのか? って思うんです」

 

お盆を迎えるにあたって、両親は何日も前から準備を始めます。部屋を片付け、布団を干し、孫が好きそうな料理を用意。みんなで外食すれば、その費用を親が負担することも少なくありません。帰る日には、「帰省代の足しに」と、お小遣いまで渡しています。

 

「年金暮らしなので、ずいぶんな負担だと思いますけどね」

次ページ一人暮らしへのふんぎりがつかない理由

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録