先週は、ユーロ圏のインフレ期待や氷見野日銀副総裁の発言に注目
ユーロ圏の家計が予想する3年先インフレ期待値は7月に2.7%となり、6月の2.8%からわずかに低下しました(図表1・2)。
2月まで2.5%程度で安定的に推移していた同指標は、中東情勢の緊迫化を受けて3月には3.0%まで急上昇しました。その後は緩やかに低下傾向にあるものの、依然として高水準にとどまっています。実際の物価に目を向けると、消費者物価指数(HICP)は5月に前年比+3.2%まで加速し(図表3)、ECBはインフレの上振れリスクを抑制するため、6月に0.25%の利上げを実施しています。
しかし、7月のHICPも前年比+2.9%と高止まりが続いており、依然としてインフレ圧力が根強い状況にあります。こうしたなか、複数のECB理事からは「現行のインフレ率はECBにとっては高すぎる水準」「中期的にインフレ率が目標に戻る可能性は低く、さらなる引き締めが必要」とのタカ派発言が相次いでいます。
9月の政策理事会を前に公表される8月のHICPでも高インフレの定着が確認されれば、ECBはさらなる追加利上げを迫られる可能性が高いと考えています。
日銀、物価2%超も視野に利上げ前傾姿勢
日本銀行の氷見野副総裁は、埼玉県金融経済懇談会における挨拶のなかで金融政策運営について言及しました。内容は主に7月会合の展望レポートや総裁会見を踏襲したものであったものの、「今後は基調物価が2%を超えていく可能性も考えながら政策判断をしなくてはならない」「これまで以上に物価の上振れリスクを意識する必要がある」と指摘し、改めて利上げへの前傾姿勢を示しました。
また、追加利上げの判断基準について「完全情報を得られるまで踏み出さないことはない」と言及し、毎回の会合で経済・物価の見通しの確度や金融環境を精査していく方針を強調しています。
ただし、追加利上げのタイミングやペースについては明言は避け、9月と10月双方の可能性を残した格好となりました。円安の進行度合いによっては9月会合の可能性も否定できないものの、当社では引き続き次回利上げは10月をメインシナリオとしています。
東京海上アセットマネジメント
※本記事は東京海上アセットマネジメントの「TMAMマーケットウィークリー」の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が文章を一部改変しております。
※全文は「TMAMマーケットウィークリー」をご確認ください。
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】



