4人暮らしになって半年、夫婦が感じ始めた負担
同居から半年が過ぎたころ、久美子さんが孝夫さんに言いました。
「このままずっと一緒に暮らすのかな」
娘や孫が嫌になったわけではありません。
ただ、久美子さんは毎日の食事づくりに疲れを感じ始めていました。夫婦で予定していた2泊3日の旅行も、孫の学校行事と重なり延期しています。
孝夫さんにも気になることがありました。
由佳さんは毎月3万円を生活費として入れていましたが、4人分になった食費や光熱費を考えると、それだけでは賄えません。
夫婦の年金は月25万円ほど。これまでは二人の生活費として大きな不足はありませんでしたが、家族が増えれば当然支出も変わります。
夫婦は娘と改めて話し合うことにしました。
「ここにいることが嫌なんじゃない。でも、いつまでか分からないままだと、私たちも予定が立てられないの」
久美子さんが伝えると、由佳さんも「甘えていたと思う」と認めました。
その後、由佳さんは勤務先に働き方について相談し、住まい探しの条件も見直しました。養育費についても離婚協議のなかで整理し、半年後を目安に実家を出ることを目標にしました。
生活費として入れる金額も増やし、週末の食事づくりや家事は由佳さんが担当することになりました。
成人した子どもが困ったとき、実家が一時的な受け皿になることはあります。一方、親世帯もすでに年金中心の生活に入っている場合、期限を決めない同居は金銭面だけでなく、家事や時間の負担にもつながります。家族だからこそ、住む期間や生活費、家事分担について早い段階で話し合っておくことが大切です。
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