差額の固定資産税の納付と、家族への実家売却の話しづらさ
さっそく役所へ申出書を提出し、後日、役所の担当者が現地調査を行ったうえで、ようやく未登記部分の固定資産税評価がなされました。しかし、評価されたことによって税額が変更となり、過去5年間に遡って差額の固定資産税を納付しなければならないことに。
また、原本を紛失してしまった遺産分割協議書を再作成するため、母と弟に連絡を取り、今回の売却の経緯を説明することになりました。 Bさんは「実家を売却することへの後ろめたさがあり、話しづらい」といいましたが、母も弟も事情を察し、快く再作成の書類(署名・捺印)を準備してくれたそうです。
すべての書類が揃い、無事に登記が完了した旨を伝えたとき、Bさんは本当にほっとした表情を浮かべていました。
増築や未登記、建物の滅失は忘れがちなので要注意
今回のケースでは、相談を受けてから未登記の増築登記が完了するまで、結果的に約2ヵ月の期間を要しました。Bさんにとっては、まさに予期せぬトラブルの連続だったといえます。
相続の際は、どうしても「固定資産税の課税明細書」や「登記簿」といった公的な情報を鵜呑みにして遺産分割を進めてしまいがちです。しかし、今回のケースのように「公的な資料が必ずしも現在のリアルな不動産の状態を反映しているとは限らない」という落とし穴があります。
問題解決後、Bさんが去り際に、「自分の子どもたちに同じような苦労をさせないためにも、今後建物を解体したり、増築したりしたときは、面倒くさがらずにその都度きちんと手続きをしていきます」と話されていたのが印象的でした。
小川 曜
土地家屋調査士
【注目のセミナー情報】
【資産形成】11月5日(木)※明日開催
富裕層のための「資産防衛と運用」
相続を見据えた「資産の守り方・育て方」のコツ
【資産運用】11月14日(土)
米国株で「10倍株(テンバガー)」を狙うには?
最新AIを活用した「銘柄発掘・分析」のノウハウ
【資産戦略】11月25日(水)
約30年ぶりの大金利変動の今しかつかめない?
新たな「お宝保険」の全貌
【関連記事】
■月20万円もらえるはずが…45歳・サラリーマン「ねんきん定期便」に抱いた違和感。「年金ルール」知らずにそのまま20年…65歳で受け取ることになる年金額に唖然「何かの間違いでは?」
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

