今週は米インフレ指標発表、ウォーシュFRB議長発言などに注目
原油価格下落で米金利上昇リスクも低下の可能性
今週は、注目度の高い米経済指標の発表が多く予定されています。
まず、14日・15日と6月のCPI(消費者物価指数)、PPI(生産者物価指数)の発表が続きます。イラン戦争終結期待から原油価格が比較的大きく下落したことなどを受け、これらの上昇率は前月より鈍化するとの見方が基本となっています。また、16日には米6月小売売上高の発表が予定されていますが、こちらも前月からの悪化が予想されています。
以上のようにみると、今週の米経済指標発表は基本的に米金利上昇より低下に反応する可能性が高そうです。
イラン戦争の停戦を巡る協議は依然として綱渡りのような状況が続いているものの、それが完全に決裂し、ホルムズ海峡が完全に封鎖されるようなことにならない限り、米金利上昇は限られる可能性が高いのではないでしょうか。
FRB(米連邦準備制度理事会)議長は、半期に一度議会で金融政策について説明することになっていますが、ウォーシュ新議長は今週初めてそれを行う予定となっていることから、ウォーシュ議長の発言が米金利や為替相場にどう影響するかも注目されます。
今週の米ドル/円は「158~163円」と予想
すでにみてきたように、当面の米ドル/円は投機筋が165円を目指すさらなる円売り仕掛けに動くのか、それともそれは難しいと判断し、いったん円売りポジションの縮小本格化に転じるかが最大の焦点ではないでしょうか。
日本の通貨当局は、160円を大きく超える円安は国内的に許容できないとの姿勢を示しており、その方向性はいまもなお崩していないとみられます。
このため、「骨太の方針」などを手がかりとした円売りが一段落するタイミングを狙い、為替介入(米ドル売り介入)を再開する可能性は高いのではないでしょうか。以上を踏まえ、今週の米ドル/円は「158~163円」と予想します。
吉田 恒
マネックス証券
チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長
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