「こんなことになるなら、結婚式挙げたかったな…」世帯年収820万円・30代夫婦、〈ペアローン5,700万円〉で理想の注文住宅を建て後悔。「庭でBBQ」の夢が儚く散った瞬間

「こんなことになるなら、結婚式挙げたかったな…」世帯年収820万円・30代夫婦、〈ペアローン5,700万円〉で理想の注文住宅を建て後悔。「庭でBBQ」の夢が儚く散った瞬間
(※写真はイメージです/PIXTA)

住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者の実態調査(2026年1月調査)」によると、73.7%の人が「今後1年間で住宅ローン金利は上昇する」と予測しています。金利上昇の足音が近づくなか、夫婦の収入を合算して「借りられる上限」までペアローンを組むことは、想定外のリスクに対する余力をなくす危険な行為です。本記事では、ペアローンで5,700万円を借り、総額6,200万円の注文住宅を購入した世帯年収820万円の30代夫婦の事例を見ていきましょう。

データで見る「新築信仰」の代償と、重いローン負担の実態

「せっかくなら新築の注文住宅を」と理想を追い求めた結果、重い住宅ローン返済に苦しむ子育て世帯は少なくありません。

 

国土交通省の調査によれば、注文住宅を取得した子育て世帯の購入資金は平均6,026万円にまで高騰しており、結果として注文住宅取得世帯の66.3%が住宅ローンの返済に「負担感がある」と回答しています。

 

さらに現在、住宅ローンを取り巻く環境はシビアさを増しています。住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者の実態調査(2026年1月調査)」によると、実に73.7%の人が「今後1年間で住宅ローン金利は上昇する」と予測しています。

 

実際に日本銀行の政策金利引き上げを受け、49.7%の人が「借入額を減らす」など住宅ローン選択に変化があったと回答しており、多くの人が金利リスクを警戒して身の丈に合った借入へとシフトしています。

 

しかしその一方で、将来金利が上昇した際の「見直しルール」や「返済額がどれくらい増えるか」について、42.6%以上が「理解しているか不安・よく理解していない」状態のままローンを組んでいるという危うい実態も浮き彫りになっています。

 

夫婦の収入を合算して「借りられる上限」までペアローンを組むことは、出産による収入減や金利上昇などの「想定外のリスク」に対する余白を完全になくしてしまう行為です。まさに理想の注文住宅をペアローンで無理をして購入した結果、想定外の事態で後悔を抱えることになった30代夫婦の事例を見ていきましょう。

「結婚式を諦めてまで…」月18万円の返済が家計を圧迫する日々

「結婚式を諦めてまで、頭金を支払ったのに……。ここまで無理をする必要があったのでしょうか」

 

ミホさん(仮名・33歳)は、暗い表情で当時の選択を振り返ります。

 

現在は事務職として時短勤務で働き、年収は約250万円です。夫のトモヤさん(仮名・36歳)は中堅メーカーの営業職で、家を建てた当時の年収は約570万円でした。合算した世帯年収は820万円で、4歳と1歳の子どもを育てるごく一般的な共働き家庭といえます。

 

二人が購入したのは、総額6,200万円の庭付き3LDKの注文住宅でした。貯金から500万円を頭金に入れ、残りの5,700万円をペアローンで契約。夫が3,700万円、ミホさんが2,000万円を背負う形となり、当時の世帯年収から見て借りられる上限に近い金額でした。

 

「月々約18万円の返済も、夫婦でこれまでのペースで働き続ければ何とかなると思っていました」

 

しかし、下の子の出産によるミホさんの収入減に加え、トモヤさんの会社で働き方改革が進んだことが大きな誤算でした。

 

残業時間が厳しく制限された結果、毎月数万円あった残業代がほぼゼロになり、手取り額が減少してしまったのです。以前のように貯蓄へ回すお金はなくなり、日々の生活費を工面するだけで精一杯の生活が始まりました。

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