※画像はイメージです/PIXTA

コロナ禍で一時的に勢いを失ったニュージーランド不動産のマーケットですが、近年では再び勢いが戻っています。一方で、住宅ローン金利の低下、大規模なタウンハウスの開発など、いくつかの条件が重なり、不動産を入手しやすい状況が生まれています。実情を見ていきましょう。※本記事では、オークランド在住で不動産会社を経営する著者が、現地でしか掴めない不動産事情をレポートします。

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ニュージーランド不動産、オークションの人気再び

ニュージーランドのオークランドでは、住宅販売の方法として2005年頃から「オークション売り」が主流です。2010年代後半には地方都市にも広まり、販売方法の選択肢として広く浸透するようになりました。コロナ禍以前は、オークショナーの力量を競うコンテストが開催されていたほどです。

 

ところが、コロナ禍では不動産市場が冷え込み、同時期に住宅ローンの申請も厳しくなりました。

 

こちらのオークションは、落札した瞬間に売買契約が成立する「無条件オークション」が一般的です。しかし、無条件オークションは、たとえローンの審査が通らなかったとしても購入を撤回することができません。そのため、住宅ローン審査の厳格化によってオークションへの参加者は減少し、市場の流れは変化していきました。

 

しかし近年では、地方都市、オークランドともに不動産売買が持ち直し、オークション販売も復調傾向です。統計的には、当日のオークション契約成立率は40~50%台、取引が最も活発な時期でも80%程度と、好況期と比較しても回復の兆しが見られます。

 

とはいえ、購入時より価格が値下がりしてしまう物件も一定程度あり、不動産会社のセールスマンが展開していた「必ず上がる」というトークも過去のものです。

 

一方で、オークション日の問い合わせは日常的で、不動産所有は引き続き人気を保っています。現金より投資用不動産の所有にメリットを見出す人は少なくないようです。

いま現在は「タウンハウス」が穴場

オークランド内では、住宅不足と投資用物件の需要の高さを背景に、タウンハウスの開発が進んでいます。

 

一軒分の土地を4戸~6戸に分割するプロジェクトのみならず、広い土地に20戸~50戸を建設する大規模な開発もあります。

 

少し前は、住宅ローン金利上昇でマイホームの購入者が減少しましたが、最近の金利低下で希望者が再び増加するなど、この5年ほどは需給に波があり、そのため、物件の売り切りを目指す開発会社は販売価格を引き下げています。

 

筆者が所属する会社では、主にオークランドのセントラル地域と西側の物件を扱っていますが、5万NZドルから10万NZドルの値下げが行われています。とくにセントラル地域の新築の物件がここまで値下げされるのは珍しいですが、マーケットが復活すれば一気に値段が付くと想定されるエリアでもあり、限定的な現象だといえそうです。

 

いまのタイミングで予算内の物件を購入して賃貸運営をスタートすると、マーケットの回復とともに投資効率の向上が見込める可能性が高いでしょう。

 

希望に沿う物件が探せないことを理由に不動産投資をあきらめる方もいますが、まずはそこそこの物件を購入しておき、時機を見て売却して次の物件へ買い替え…といった具合に、2段階、3段階のステップを踏みながら、最終的に理想に近い物件の取得を目指す方法もあります。

集合住宅への投資に可能性!?

不動産市場が鈍化している時期は、集合住宅への投資が活発化する傾向があります。戸建てよりも単価が低い物件が多いため、これなら投資初心者もチャレンジしやすいでしょう。

 

ニュージーランドは、新築物件の完成前販売が広く浸透している国ですが、中古物件の売買も盛んです。「土地神話」を頑なに信じている方は、アパートの購入を避ける傾向にありますが、どうしても、土地付き一戸建ては購入のハードルが高くなってしまいます。

 

タウンハウスであれば購入できる可能性があります。ですが、集合住宅に近い性質から、敬遠する方も少なくありません。とはいえ、そうやって考えている間にも価格は変化していきます。市場が停滞している現在は、物件の種類にこだわりすぎるよりも、まずは購入できる物件を取得することをおすすめします。

 

50万NZドル以下の予算しかないという方には、市内中心地、または学区がよいとされる地域のアパートメントを購入し、賃貸運営にチャレンジするところから始めてみてはいかがでしょうか。

 

 

一色 良子
Goo Property NZ LTD 代表取締役社長
Harcourts 所属

 

 

 

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