今週は日銀総裁の「きさらぎ会」での講演や米雇用関連指標に注目
植田日銀総裁は6月3日、「最近の経済・物価情勢と金融政策運営」と題した講演を行いました(図表1)。
今後の金融政策運営について総裁は、中東情勢を巡る不透明感がくすぶる中でも、経済の下振れリスクに比べて物価の上振れリスクが高まると判断される場合には、経済や金融市場への悪影響を防ぐため、物価安定目標の実現という観点から「利上げの是非についてしっかりと議論する必要がある」と言及しました。
この「利上げの是非」というフレーズは、前回利上げ前にも用いられた表現です。今回は「次回会合」といった具体的な時期の明言こそなかったものの、市場では6月の金融政策決定会合での追加利上げを示唆したと受け止められています。
他方、市場では日銀の対応が後手に回る「ビハインド・ザ・カーブ」への懸念などから長期金利に上昇圧力がかかっています。6月の会合では2027年4月以降の国債買入れ減額方針の検討も予定されており、追加利上げの決定に加え、国債の買入れ減額ペースを減速する方針が示された場合、長期金利の過度な上振れを抑制できるか注目されます。
米求人動向は強弱交錯も、雇用は堅調
4月のJOLTS求人数は市場予想を大きく上回る761.8万人となりました(図表2)。
もっとも、求人増加の大半は「専門・ビジネスサービス」など一部の業種に集中しており、単月特有の振れが強く出ている可能性があります。実際に、振れの小さいIndeedのデータをみると、中東情勢の緊迫化を境に求人数は減少に転じています。
こうした求人の動きが雇用へ与える影響に目を向けると、5月のADP雇用統計では、民間雇用者数が前月差+12.2万人となりました(図表3)。
これは中東情勢の緊迫化後も、雇用の増加基調が維持されていることを示唆しています。5日公表の雇用統計でも、同様に労働市場の安定が確認されるか注目されます。
東京海上アセットマネジメント
※本記事は東京海上アセットマネジメントの「TMAMマーケットウィークリー」の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が文章を一部改変しております。
※全文は「TMAMマーケットウィークリー」をご確認ください。
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