〈家賃収入月72万円〉50代サラリーマン大家「甘くないですよ」…同じ6,000万円の不動産投資のはずが、同僚は“毎月赤字”で顔面蒼白なワケ【1級FPが警告】

〈家賃収入月72万円〉50代サラリーマン大家「甘くないですよ」…同じ6,000万円の不動産投資のはずが、同僚は“毎月赤字”で顔面蒼白なワケ【1級FPが警告】
(※写真はイメージです/PIXTA)

物価高騰が続くなか、「第2の収入源」として不動産投資を検討している人も多いでしょう。特に家賃収入が得られる不動産投資は、“不労所得”が手に入るとして、本業で忙しい会社員にも人気があります。しかし、この不労所得という甘い言葉に釣られ、担当者の勧めるままに投資を始めてしまうと、思わぬ“赤字地獄”に見舞われる可能性も……。本記事では、2人の50代サラリーマン大家の対照的な事例を通して、不動産投資のシビアな現実についてみていきましょう。業界の裏側を知る1級FPの桐山昌也氏が解説します。

「同じ6,000万円でも…」新築区分マンションを買った同僚の“深刻な誤算”

「実は、同僚のBも私と同じ時期に、6,000万円で収益用不動産を買ったんです。ただ、私のような1棟買いではなく、大阪市内の新築区分マンションの1室でした」

 

Bさんの場合、頭金として用意したのは物件価格のわずか10%のみで、残りはすべてローンによる調達でした。「将来は自分で住んでもいいから」と語るなど、不動産投資に対する認識も甘かったといいます。

 

結局のところ、“新築”という響きや、販売業者が提示する都合のいいシミュレーションだけを信じ込み、かなり高級な物件を掴まされてしまったのです。

 

そして事態が悪化し始めたのは、購入から数年後のことでした。

 

「管理組合の総会で、修繕積立金と管理費の大幅な値上げが決まったんです。私のように1棟買いなら修繕時期も工事業者も自分の裁量で決められますが、区分所有のBにはなんの決定権もありません」

 

そのうえ、あてにしていた入居者が退去し、Bさんの家賃収入はゼロになってしまったのです。それでも、重いローン返済と高騰した管理費の支払いは待ってくれません。現在、Bさんは顔面蒼白になりながら、毎月会社の給与から赤字分を捻出しているといいます。

【FP解説】不動産は「投資」ではなく「事業」…明暗を分けた3つのリスク

自分でコントロールできないものに大金を投じることは、投資ではなくただのギャンブルに等しい行為です。不動産投資の残酷な現実が浮き彫りになった事例といえるでしょう。銀行員やFPとして数多くの事例をみてきた私にとっても、Aさんの明晰さには目を見張るものがありました。

 

AさんとBさん、2人の明暗を分けたのは、不動産に対する根本的な認識の違いです。結論からいえば、不動産は「投資」ではなく「事業(ビジネス)」なのです。

 

株や投資信託とは違い、不動産はリフォームや経費削減といった経営者自身の工夫と努力がダイレクトに収益に反映されるため、事業と呼ぶにふさわしいものです。この点、Bさんは維持費の決定権すら持たない区分マンションを購入し、自ら工夫できる余地を最初から手放してしまった点に敗因があります。

 

さらに、不動産特有のリスクに対する防衛策も、AさんとBさんは対照的でした。

 

1.収入が「ゼロか100か」=1室集中によるリスク

不動産投資における最大の恐怖は「空室」です。Aさんは8室のアパートを購入したため、仮に1室が空室となっても家賃収入は「8分の7(87%)」が確保され、経営は揺らぎません。

 

対して、1室に6,000万円を集中投資したBさんは、入居者が退去した瞬間に家賃収入がゼロになります。高額な投資でありながら、空室リスクをまったく分散できていない状況です。

 

2.ローン依存が招く“意図せぬレバレッジ投資”のリスク

Bさんは頭金を10%入れたものの、残りの90%はローン(レバレッジ)に依存していました。しかし、ひとたび空室や経費増が起きれば、家賃収入が途絶えても銀行への返済は待ってくれません。結果として、老後に向けた貯蓄や本業の給与まで食い尽くす事態に見舞われます。

 

 

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