リーダーにしかできない「決断」に伴う説明責任
何が正解かわからない中で決めなければいけない「決断」には、頭と心に負担がかかります。わたしの場合、「それはリーダーである自分にしかできない意思決定か?」と考えた上で、そうでない場合は部下に任せるようにしています。本当に重要な「決断」を下すときのために、自分自身の時間や思考を節約しておきたいからです。
また、「決断」には、「こういう理由でこの戦略を選択した」というように説明責任が伴います。特に、わたしたちの業界は、事業規模に比べて関わる人の数が多いという特徴を持っています。だからこそ、「なぜ、何のためにそれをするのか」という説明責任が求められるのです。目的を共有しなければ、それは単なる「やらされ仕事」になってしまいます。
ここで、冒頭の質問に戻ります。皆さんが今着ている洋服や身につけているもの、または持ち歩いているもの、それはどんな理由で選んだのでしょうか?
日々の「決断」を言語化すると、説明するための訓練になる
人は、毎日数々の小さな「決断」をして生きています。無意識のうちに、数々の選択肢の中から何かを選択しています。そのことに少しだけ意識を向け、言語化してみると、それは自分がリーダーとなったときの説明責任の訓練になるんです。
「決断」には頭と心に負担がかかると書きましたが、わたしたちが何かとルーティンをつくって行動するのも「決断」の負担を軽減するためです。毎日、朝の身支度の順序や通勤ルートを変えたりしていたら疲れますからね。
決断力は「現場」で磨かれる
では次に、どうすれば決断力が磨かれるか。実は、最も決断力が磨かれるのは店舗などの「現場」だとわたしは思います。店での仕事は、毎日同じことの繰り返しのように見えても、実際は突発的な出来事の連続です。そのたびに、店長やスタッフは「決断」を迫られます。目の前にお客様がいらっしゃる以上、じっくり検討したり相談したりする時間はありません。
自身を振り返ってみても、店舗時代に「決断力」が培われたと感じています。失敗もたくさん繰り返しながら、「決断」する際の自分なりの基準のようなものを段々と習得していきました。
もちろん、「判断」も大切です。正しく「判断」するには一定の知識が必要なことも多いのですが、それは、その知識が必要とされたときに学習すればよいのです。
リーダーの方は、何かを選択する際、自分の意思決定がいったいどちらなのかを意識してみてください。そして、自分にしかできない「決断」の割合を高めるようにしましょう。
河村 泰貴
吉野家ホールディングス
会長
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