「非正規社員」は“非正規な存在”ではない
他方、世間で使われている「非正規社員」という言い方には、「単なる安価な労働力」「いつでも雇い止め可能」という考え方が透けて見えるような気がします。「価値の源泉である従業員に、正規も非正規もあるかよ!」と言いたいです。
パートタイムという働き方は、個々のライフステージに合わせて、さまざまな働き方を選べる、あるいは選択肢があるという意味で、とても有効な制度です。本来、この制度のあるべき概念は、そういうことではないのかと思います。「雇用の調整弁」「正式採用には至らない非正規な存在」という意味では決してないはずです。
もちろん、当社においても、福利厚生面など、社員とキャストさんとでは待遇面で差があり、果たしている責任の大きさにも違いがあります。現時点では、そこを全く同じにしようとは思っていません。しかしそれでも、吉野家は、キャストさんも社員と同じように大切な財産だと考えています。
「非正規社員」には、当社で言うキャストさんのような雇用形態以外にも、派遣社員や契約社員のような雇用契約形態の方も含まれています。特定の短期間だけ必要なスキルを提供してもらう派遣社員や、「特定の組織に属したくない」など労使の互いの利害が一致しているケースの契約社員など、さまざまな働き方の選択肢があることは良いことだと考えます。
けれども、正式採用や本採用を望んでいるのにその選択肢が与えられないというのは労働搾取です。それにしても「非正規」という呼称はどうにかならないのかと思いますね。
河村 泰貴
吉野家ホールディングス
会長
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