「伝統的な資産」として位置づけられている株式ですが、株式への投資でどのようにして利益を得るのでしょうか。本記事では『富裕層のためのオルタナティブ投資の教科書』から一部を抜粋し、「株式投資」の仕組みと特徴について平易に解説します。

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伝統的な資産…株式投資

■株式とは

株式とは、企業が資金調達を行うために発行した証券のことをいいます。株式を英語でShare(意味:分ける)といいますが、まさに会社の持ち分を小口に分けたもの、というイメージです。株式の所有者は株主です。株主には会社の利益から分配があります。これを配当といい、株主には配当を受ける権利があります。株主はその他に、株式の持ち分に応じた議決権、いわば会社の方向性などを決定する権利があります。

 

■株式投資で利益を得る仕組み

株式投資で利益を得る方法は主に3つあります。

 

まず、株式の仕組みをおさらいしましょう。[図表1]は株式で利益が得られる仕組みを図に表したものです。図の一番左にいる投資家(人/会社)が投資先の株式に資金を提供します。投資家には投資先の会社の持ち分が株式という形で発券されます。現在は紙に印刷された物理的な株券は廃止され、完全に電子化されています(「社債、株式等の振替に関する法律」により、平成21年1月5日より株券電子化がスタート)。

 

(参照:株券電子化について/法務省 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji159)

 

出所:『富裕層のためのオルタナティブ投資の教科書』(ゴールドオンライン新書)より抜粋
[図表1]株式の仕組みとメリット(利益) 出所:『富裕層のためのオルタナティブ投資の教科書』(ゴールドオンライン新書)より抜粋

 

投資家が株式を購入した株式会社は、投資家から提供された資金をもとに事業を実施し、その会社に収益が生まれます。それが業績として、積もり積もっていき会社は成長します。

 

会社が得た利益から、投資家には配当金が配分されます。これが株式投資で利益を得る方法の1つ目、配当金です。

 

株式投資で利益を得る方法の2つ目が、株主優待です。株主優待とは株主に与えられる特権のことで、優待お食事券や自社商品券、自社製品のギフト等がもらえます。昨今は特定のポイントプログラムのポイント、プリペイドカード付与等も人気です。世界的にみて日本の株主優待はポピュラーで、株主優待を目的に株式を購入するスタイルの投資家も一定数います。

 

株式投資で利益を得る方法の3つ目が、株価が上昇した際に別の投資家に売り、買値(購入額)と売値の差額を得る方法です。

 

もし株式を購入した後にその会社が著しい発展を遂げれば、その会社の株式を購入したい投資家が急増します。その結果、株価は「需要が高まれば価格も高騰する」という市場原理に基づき上昇します。購入額の何十倍にも上昇するケースもあるため、持ち株の売買により利益を得ることは、株式投資の大きな魅力といえるでしょう。

 

■株式投資の特徴

株式投資は、たとえ会社が倒産した場合でも、投資家の損害額は株式を購入した際に支払った額(出資額)のみです。これを「有限責任」といいます。

 

一般的に株式の取引は、証券会社を通じて東京証券取引所等に上場している上場株を売買します。一方で昨今の傾向では、取引所に上場していない非上場株を売買するパターンも増えています。上場株で取引を行うメリットは、公正な価格形成がされるところです。

 

これは東京証券取引所等に売りと買いのニーズが集約されたうえで、株売買の参加者が認めた価格決定がなされるためです。また、大量の取引を行うことが可能です。

 

■株式投資のデメリット

株式を持っている会社が発展して株価が購入額より上昇すれば利益が得られる一方で、会社の業績が低迷して衰退すると株価は購入額より下落します。こうした株価の下落という大きな変動幅を潜在的に有していることが、株式投資のリスクです[図表2]。

 

出所:『富裕層のためのオルタナティブ投資の教科書』(ゴールドオンライン新書)より抜粋
[図表2]株式投資のリスク 出所:『富裕層のためのオルタナティブ投資の教科書』(ゴールドオンライン新書)より抜粋

 

会社の業績の向上・低迷や、発展・衰退は会社の努力と必ずしも結びつくとは限りません。景気の波や自然災害、時には地政学的リスクにも左右されます。会社の業績は経営戦略や企業努力といったミクロ要因だけでなく、国内景気、世界情勢等マクロ要因からも影響を受けることを念頭に置きましょう。また、株式の配当金はあまり大きく変動しない傾向にありますが、株式の価格は大きく変動します。株式を発行している企業の業種によっては、より多くの変動をきたす場合があるので注意が必要です。

 

その他、株式は原則として東京証券取引所等に上場していることが売買の条件になるため、対象となる株式の数や種類が限定されるのも特徴です。しかし、このように取り扱われている株式の銘柄が限定されているからこそ、前述の「公正な価格」「大量の取引」が叶うというメリットが生まれます。

 

■取引所以外で株の売買をするには

銘柄数や種類が多岐に渡ると、取引所だけでは株取引をコントロールしきれません。また、取引所に上場していない株式もあります。そのため、取引所ではなく株式を発行している企業の店頭で各々取引を行う方法があります。この方法は「店頭市場」あるいは相対(あいたい)市場」などと呼ばれています。「店頭市場」あるいは「相対市場」の形で株式の売買を行う場合、当事者同士で価格決定がなされますので、公平性は低い傾向にあります。

 

※ 本記事は書籍の内容を抜粋・掲載したものであり、現在の市場環境とは異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

 

 

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長谷川 建一
Wells Global Asset Management Limited, CEO最高経営責任者
国際金融ストラテジスト <在香港>
京都大学法学部卒・神戸大学経営学修士(MBA)

 

 

 

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