リスクシナリオ② 泥沼の戦争が持続する可能性
以下は、大きなリスクのシナリオです。過去に米国はベトナムを攻めて何年も戦いましたが、勝てませんでした。ソ連はアフガニスタンを攻めて何年も戦いましたが、勝てませんでした。ロシアはウクライナを攻めていますが、何年も経つのに勝てていません。超大国が小国に勝てるとは限らないのです。
今回、仮に米国・イスラエルとイランが全面戦争に突入し、それが何年も続くとしたら、ホルムズ海峡が何年も封鎖されたままになるかもしれません。上記に挙げた国々と異なり、イランは大産油国であり、しかもホルムズ海峡を封鎖し得る国なので、その場合の影響は計りしれないものとなるかもしれません。
単に価格が高騰するだけではなく、数量面の不足が起きるかもしれません。上記のような部品不足は深刻化するでしょう。さらに、世界中で農地に用いる肥料やトラクターを動かす燃料などが不足すれば、世界の食糧生産にも大きな影響が出るかもしれません。そうなれば、世界的に激しいインフレとなり、世界中で金融が引き締められ、株価が大幅に下落する可能性もあるでしょう。
筆者は、上記のようなリスクを考えて「保険」として日本株を売ることに決めたのです。なぜ米国株は売らないのか、といえば、「事態が改善して株価が戻る可能性も大きいので、ある程度の株は持っておきたい」と考えたからです。どの株を売り、どの株を持っているかと言えば、エネルギーと食糧の大生産国である米国株のほうを持っておきたい、というのが筆者の判断です。
世界的なインフレで金融引き締めが行われる、というリスクは日米とも同じ程度かもしれませんが、大きなリスクのシナリオで食糧等々が不足する、というリスクは米国のほうが小さそうですから。
本稿は以上ですが、投資判断等は自己責任でお願いします。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があります。ご了承いただければ幸いです。
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塚崎 公義
経済評論家
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