息子も嫁も孫も来なくなり…スマホに届く近況だけ
毎週のようにあった訪問は月に一度になり、やがて数ヵ月に一度に。そして、今はお正月に半日来るのみ。代わりに届くのは、スマートフォンの画面越しの近況だけです。
「さみしくて、遠慮せずにいつでも来てねって言ったんですよ。でも来ない。それで、『お金をもらえないなら用はない』『金の切れ目が縁の切れ目』ということなのかなって気づいたんです」
その思いは静かな諦めへと変わっていきました。
ハッキリと伝えた結果、“孫費用”から解放され、体は楽になり、出費も抑えられています。そして、息子一家のためにという気持ちより、自分たちの老後に目を向けるようになりました。
「節約して、あの子たちに少しでも残せたらと思っていたんです。でも……やめました。この感じだと、私たちが弱ったときに面倒を見てくれることもなさそうですし。だったら、自分たちで使い切ったほうがいいなって」
少しだけ笑って、こう付け加えました。
「よく考えたら、それくらいのほうがさっぱりしていていいのかもしれませんね。お互い自分たちの暮らしを一番大切にして暮らすのが自然。あの時に言えずにいたら、今もきっと悩んでいたでしょう。だから、伝えてよかったですよ」
関係を守るために黙るか、それとも伝えるか
孫にかかる費用に悩む人は、決して少なくありません。けれど、「お金を出せない」と口にしたことで関係が変わってしまうのではないか――そう恐れて、言い出せずにいる人も多いのではないでしょうか。
幸子さんは、まさにその一歩を踏み出したことで、関係の変化を実感することになりました。ただ、何も言わずに無理を重ねていたとしても、いずれは限界が訪れていた可能性もあります。
表面上の関係を保つために我慢を続けるのか、それとも正直に線を引くのか。その選択に正解はありません。それでも、黙って抱え込むより、自分たちの現実を伝えたことに意味があったと、幸子さんは感じています。
関係が変わったとしても、それは「終わり」ではなく、かたちが変わっただけ。それを受け入れることも、老後の一つの選択なのかもしれません。
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