「失業保険を先にもらったせいで…」適応障害で退職した〈年収500万円〉48歳女性が絶望。離職票を握りしめ向かった窓口で〈痛恨のミス〉【社労士が「傷病手当金」を解説】

「失業保険を先にもらったせいで…」適応障害で退職した〈年収500万円〉48歳女性が絶望。離職票を握りしめ向かった窓口で〈痛恨のミス〉【社労士が「傷病手当金」を解説】
(※画像はイメージです/PIXTA)

退職後の生活を支える公的給付は複数存在しますが、心身の不調で会社を辞めた人にとって本当に重要なのは「何がもらえるか」だけではありません。失業保険の基本手当は、就職したい意思と、いつでも働ける能力があることが前提です。反対に、まだ働けない時期は、まず傷病手当金や失業保険の受給期間延長を考えるべきです。ここを取り違えると、生活を支えるはずの制度が、逆に自分を追い込むことになりかねません。本記事では、退職時の公的給付を最大限活用するための手順について、社会保険労務士としても活躍するFPの岡佳伸氏が解説します。

「もう無理かもしれない」20年勤め上げた大企業を去った日

大手上場企業で、新卒から20年以上にわたり一般事務職として働いてきたTさん(40歳代後半・独身女性)。年収はおよそ500万円。決して派手ではないものの、安定した会社員生活を続けています。

 

ただ、順風満帆だったわけではありません。もともと体調を崩しやすく、何度か休みながら働いてきたため、同期より昇給や昇格が遅れていました。

 

そこへ年下の女性上司が着任します。指導は厳しく、Tさんにはそれが日に日にきつく感じられるようになりました。やがて適応障害を発症し、会社に行けたり行けなかったりを繰り返すようになります。

 

もっとも、勤務先は大企業だったので、有給休暇以外に病気のための特別休暇制度もあり、最大90日まで給与保障のある休みが取れる環境でした。そのため、Tさんは「まだ会社員の身分はあるのだから」と休職手続きまでは取らず、有給と特別休暇でしのぎました。

 

しかし、体調は一向によくなりません。結局、出勤できないまま退職を選ぶことになりました。

貯蓄が減る恐怖…離職票を握りしめ向かった窓口での「致命的な選択」

退職後、収入は止まります。貯蓄を取り崩す生活に不安を覚えたTさんは、人事から送られてきた離職票を持ってハローワークへ向かいました。窓口では「働ける状態か」が確認されます。

 

Tさんは迷いながらも、「週20時間以上なら働けると思う」と申し出て、受給資格決定の手続きを進めました。長年勤めた自己都合退職として、150日分の失業保険を受け終えます。

 

失業保険の一般受給資格では、基本手当は就職意思と就労能力があることが前提で、自己都合退職の所定給付日数は算定基礎期間20年以上で150日です。

 

ところが、失業保険の支給終了後、Tさんは知人から思わぬ話を耳にします。

 

「その状態なら、健康保険の傷病手当金を退職後も継続して受けられた可能性があったのではないか」

 

調べてみると、確かに在職中から労務不能で、退職時にも要件を満たしていれば、資格喪失後も継続給付の対象になり得ます。しかも傷病手当金の待期3日は、有給休暇や土日祝でも完成し、在職中に給与が満額支払われていた期間は支給停止になるだけで、要件そのものが直ちに消えるわけではありません。

 

傷病手当金の支給期間は、支給開始日から通算1年6ヵ月です。支給額は、支給開始日以前の直近12ヵ月の標準報酬月額の平均額などを基礎に、原則として1日あたり3分の2相当額で計算されます。

 

しかし、ここで大きな壁にぶつかります。

次ページ退職時に一番多くの給付がもらえる「申請の順番」

※本稿の事例は、制度説明のために実際の相談内容の一部を再構成しております。

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 石福金属工業のお知らせ 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧