(※写真はイメージです/PIXTA)

総資産約4億4,000万円。600坪の土地と多額の現金を保有する父親(90代)を持つFさん(60代)が直面したのは、「1億円を超える相続税」という現実でした。かつて納税のために土地を手放した経験があるなか、残された資産を再び失うわけにはいきません。そこで浮上したのが、土地評価の見直しによって相続税を大きく圧縮するという選択肢でした。相続実務士・曽根惠子氏が実例をもとに解説します。

評価は専門家によって大きく変わる

ここで重要なのは、土地評価は「誰が計算するか」によって結果が大きく変わるという点です。

 

実際には、

 

・土地の形状
・接道状況
・利用状況
・傾斜
・奥行き
・周辺環境

 

など、さまざまな要素を総合的に判断する必要があります。そのため本来は、相続が発生してから専門家に依頼するケースが一般的ですが、今回は生前の段階で税理士に正式な評価を依頼しました。

 

相続が発生してから慌てて評価するのではなく、生前のうちに正確な評価額を把握しておくことが非常に重要です。なぜなら、評価額が明確になれば、

・本当に節税対策が必要なのか
・どの程度の対策が必要なのか
・どの方法が最も効果的なのか

を具体的に判断できるからです。

 

相続対策は、「正確な数字」が出て初めて設計できるものなのです。

土地評価は相続対策の出発点

今回の土地評価の見直しによって、相続税の計算は大きく変わりました。

そしてここから、

 

・贈与
・資産の組み替え
・土地活用
・納税資金対策

 

といった、本格的な相続設計が始まっていきます。

 

相続対策というと、すぐに節税方法を探そうとする方が多いものです。しかし、本当のスタートはそこではありません。

 

出発点となるのは、「財産を正確に評価すること」です。

 

 【今回の重要ポイント】

・広い土地は評価が下がる可能性がある
・「地積規模の大きな宅地」で評価減できる場合がある
・ 土地評価は専門家によって大きく変わる
・相続対策は「正確な評価」から始まる

 

 

 

曽根 惠子
公認不動産コンサルティングマスター
相続対策専門士
相続実務士®

株式会社夢相続 代表取締役

 

「相続対策専門士」は問題解決の窓口となり、弁護士、税理士の業務につなげていく役割であり、業法に抵触する職務を担当することはありません。

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