(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢の親の介護が難しくなったとき、多くの家族が選択肢として検討するのが特別養護老人ホーム(特養)です。比較的費用を抑えて利用でき、要介護度の高い高齢者も入居できることから、老後を支える重要な施設とされています。しかし、慢性的な人手不足が続く介護現場では、施設によってケア体制に差があるのも事実です。「施設に入れれば安心」とは言い切れない現実が、家族の前に現れることもあります。

介護現場の深刻な人手不足

実際、介護現場では深刻な人手不足が続いています。

 

公益財団法人介護労働安定センター『令和4年度 介護労働実態調査』では、介護職員の66.1%が「人手不足を感じている」と回答しています。

 

また、内閣府『令和6年版 高齢社会白書』によると、2023年時点の介護職の有効求人倍率は4.02倍とされており、人材不足は慢性的な問題となっています。

 

「施設に入れれば安心と思っていましたが、そうとも限らないんだと感じました」

 

田中さんは母を別の施設へ移すことを決めました。しかし、人気の施設はどこも満床で、すぐに入れる場所は見つかりませんでした。

 

「その間は自宅で介護するしかありませんでした。仕事との両立は本当に大変でした」

 

通院の付き添いや日常生活のサポートに追われる生活が続いたといいます。

 

特養は高齢者にとって重要な生活の場ですが、急速な高齢化のなかで介護人材の不足は深刻です。

 

厚生労働省『第9期介護保険事業計画』によると、介護サービスの需要増加に伴い、2026年度には約240万人、2040年度には約272万人の介護職員が必要になると推計されています。

 

「施設に入れたから安心」という状況を維持するためには、介護職員の待遇改善や労働環境の整備など、制度面の対策も欠かせません。

 

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