(※写真はイメージです/PIXTA)

40代後半~50代前半は家計の“谷”の時期と言われることがあります。住宅ローン、子どもの教育費、自分たちの老後資金……普通に稼いでいても生活が苦しくなるケースは少なくありません。Aさんも、まさにその一人。世帯年収820万円、地方では決して低くない水準です。それでも、長男の県外進学をきっかけに家計は一変しました。40代会社員が直面した現実を見ていきましょう。

2年目も楽にはならず、精神的に追い詰められ…

大学生活でアルバイト収入が安定しやすいのは、一般的に3年生以降といわれます。時間割に余白ができやすいためです。

 

2年生はまだ必修科目が多く、専門科目も増えます。春の履修が確定するまではアルバイトのシフトを増やせず、教科書代もかさむ。再び、春先は長男の収入が不安定になりました。

 

「『寝る間を削ってアルバイトをしなさい』とか『奨学金を増やしたらどうか』と言うのも、親として憚られます。でも、もう1円も余裕はないというのが本心です」

 

Aさん一家の支出は以下のとおり。

 

・住宅ローン:月10万円
・車のローン:月3万円
・長男の仕送り:約10万円
・次男(高校1年生)の塾代など:約3万円

 

ここまでで26万円。さらに、食費、光熱費、通信費、保険料、日用品費などを加えると、毎月の支出は少なくても40万円を超えます。

 

ボーナスは固定資産税や車検費用で消え、老後資金の積み立ては昨春から止まっています。赤字ギリギリの状態でなんとか踏ん張っている――そんなAさんでしたが、プレッシャーは少しずつ彼をむしばんでいました。

 

家族を養い続ける責任。終わりの見えない住宅ローン。仕事のストレス。気分の落ち込みや不眠が続きました。妻にも会社にも言えず、ひそかに心療内科を受診し、時々薬を飲んでいるといいます。

 

「3年生になって、さすがに追加の仕送りも減るはず。ですが、下の息子も、長男と入れ違いで大学進学を控えていて、都内を希望する可能性が高いですし、老後資金どころではない。ギリギリの状態がまだまだ続きますね……」

 

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