投資家の視点からみる「高市政権」での注目キーワード
高市政権で注目のキーワード
─ 9つの「危機管理投資」、特に「造船」
─「レアアース」の日米共同開発が決定
─ 新暗号資産「ステーブルコイン
2025年10月21日、高市早苗内閣が発足しました。来年の「骨太の方針」に加えられるであろう、押さえておいていただきたいキーワードがあります。
それは、「危機管理投資」です。この言葉は、じつは石破政権の時から、日米の関税交渉の中で議論されていたことでもあります。関税交渉の際に発表された「日本がアメリカに80兆円を投資する」という話の延長です。
今、世界の秩序は大きく変わろうとしています。端的に言えば、2030年代から2040年代にかけて、中国がアメリカの覇権的地位を奪い取ろうとしているわけです。万が一、そうした状態になったとしても、日本とアメリカが共同で「私たちの生活に欠かすことができないサプライチェーンの供給網をしっかり構築していきましょう」というのが、この80兆円投資の意義です。
これはよく誤解されて語られますが、トランプ大統領に騙されて「日本が多額の資金をアメリカに支払わされる」とか、「日本が大きな損をさせられる」といったたぐいの話ではないのです。
石破政権時代はこの投資の対象を「AI、半導体、エネルギー、創薬、造船」など、9つの分野をその具体例として挙げていました。
高市政権注目のキーワード①「造船」は経済安全保障の要
なかでも、もっとも私が重要だと考えるのが「造船」です。
日本は四方を海に囲まれた典型的な海洋国家です。私たちの暮らしは、船がなければ成り立ちません。ところが、現在の造船業は中国と韓国が圧倒的シェアを握っており、かつては大きかった日本の造船業は大きく後退しています。
もし日本が船を手に入れられなくなってしまったら、これはとんでもないことになります。エネルギーも食料も輸入できない。さらには、自動車などの主要産品をせっかくつくっても輸出ができない。貿易大国として貿易ができない状況というのは死活問題です。
だからこそ、「造船」は経済安全保障上も、極めて重要な分野だということです。三井E&Sや名村造船所などが注目銘柄でしょう。
