二酸化炭素を出さないで経済を回す産業立地条件
ここでものすごく北海道のポテンシャルを感じさせるテーマがあります。
洋上風力発電です。
じつはこの事業は、三菱商事が撤退してしまったので大きく機運が低下しているものの、政府はこの洋上風力発電を諦めていません。ちなみに、この洋上風力発電での北海道のポテンシャルは、すべてフルフルでその能力を発揮できた場合、なんと約1,000万キロワットから約1,500万キロワット以上の電力の供給力を確保できるそうです。
そう考えると、北海道は泊原発と洋上風力発電の組み合わせによって、将来的には二酸化炭素をいっさい出さないで経済を回すことができる、すばらしい産業立地条件を提供できる可能性があるのです。
これが実現すれば、たとえば今後、Amazon、Google、Microsoftなど世界的なAI・クラウド企業が続々となどの世界中の企業が、北海道にデータセンターを置きたいと思うかもしれません。これはとてつもないポテンシャルです。私は投資家として、地元北海道の未来に大きな夢をもっています。
それを実現するためにはやはり、北海道電力が主役です。そのうえで、洋上風力発電に関しては、民間企業が参入しても一定の採算がとれるように北海道庁も、もっと主体的に動くべきです。
たとえば、北海道グリーン債を発行して洋上風力発電の域内の送電網の整備に充てるなどしてはいかがでしょうか?
こうした北海道グリーン債は、ESG投資の投資対象になるはずです。ぜひ北海道庁にはこうしたグランドデザインを描いて、北海道経済のポテンシャルを最大限引き出す政策を実行してもらいたいと思います。
流動比率は危険域…それでも「北海道電力」を推すワケ
少しだけ財務分析を見てみましょう。
やはり流動比率が苦しいですね。85%です。これは一般的な企業では危険水域ですので、通常私は絶対に手を出しませんが、泊原発の再稼働に向けて北海道電力は様々な対策を講じています。
やはり投資家にはどこかパッションみたいなところがなければだめです。北海道経済の発展には、北海道電力の成長は欠かせません。
今は厳しい状況ですが、あえてこういう時だからこそ、長期保有で成長を待ちたいと考えています。こういう株がポートフォリオのひとつに構成されているのもオツなものです。
もちろん、地元だから見えていることや、応援したいという気持ちによるところもあります。皆さんも自分の地元について、ニュースを見たり、地域の状況を少し考えてみると意外な発見があると思います。
関わりの深い人にしか発見できない地域の強みと期待値は、投資家としてとても重要な視点です。そんな例という意味でも、ご紹介しました。
杉村 太蔵
元衆議院議員/投資家
