デジタルガバメント構想に立ち向かう「日本電気(NEC)」
地方行政のデジタル化の遅れは単なる効率の問題ではなく、「国・地方の行政全体の一体運営」を阻む構造的な障壁です。
これに対し、「骨太の方針」では「国・地方のシステム共通化」「ガバメントクラウドへの移行」を強く打ち出しています。
デジタル・ガバメント構想は、早急に取り組むべき最重要社会課題のひとつなんですが、この課題に真正面から対応しているのがNECです。
NECのホームページにも「デジタル・ガバメント」という言葉が多数書かれ、同社の具体的な実績も複数あがっています。社を挙げてデジタル・ガバメントの実現に貢献していくんだ、という意気込みとそれに見合う技術やノウハウが蓄積されていることがわかります。
これにより、私は投資家として、今後のNECの大きな成長の伸びに大いに期待しています。仮に日本全国で、現状の「アナログ・ガバメント」から「デジタル・ガバメント」に変革できた暁には、NECは今の10倍ではきかないくらい大きく成長していると思います。
加えて、今は日本の話ですが、当然、これらのシステムは海外にも販路を拡大できますよね。まずは日本でたしかな実績をあげて、ゆくゆくは当然海外のデジタル・ガバメント構想にも貢献されるようになるのではないか、と期待は膨らみます。
社員の人事評価や待遇への不満が懸念点に
「骨太の方針」とNECのビジネスモデルの親和性が高いことについて理解を深めたところで、チェック項目を見ていきましょう。
チェックポイント③のライバルの「新規参入」は、これまでのNECの実績から他社の新規参入はとても難しいでしょう。
ただし、④の「経営者が社員から信頼されているか」という点に関しては「OpenWork」のスコアを見ると、総合3.47です。NECという日本を代表する企業の割には少し低い印象です。
特に気になったのは、待遇面の満足度のスコアが3.3というのはちょっと心配になります。社員の皆さんが給料に満足していないということは、ひょっとしたら「常に転職を視野に入れている社員が多いのかな?」と思ってしまいますね。
また、それを裏付けるかのように、人事評価の適性感、社員の士気がいずれも2.9という数字です。回答者が2900人以上いますので、一定の信頼できるサンプル数です。
「人事で適正に評価してくれない」「結果として社員の士気も上がらない」。それらの不満のすべてが待遇面の不満ということにつながっているとしたら、経営陣は重く受け止めるべきです。
いずれにしても、この会社がやろうとしていることは、日本全体の社会課題を根底から解決する、非常に重大なことなわけですから、今後株価が10倍になるためには、このあたりの数字が改善されていくかどうかにも注目していきたいと思います。
