(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢化が進む日本では、老後の暮らし方も多様化しています。かつては“家を持つのが当たり前”とされた時代もありましたが、現在ではさまざまな事情から賃貸暮らしを続ける人も増加。しかし、年金収入だけで毎月の家賃を払い続けることは簡単ではありません。今回は、家賃5万円の賃貸住宅で暮らす70歳の女性・佐藤明子さん(仮名)の生活から、“家賃のある老後”のリアルを見つめます。

将来が不安にならないと言えば嘘になります

70歳の今はまだ元気な佐藤さんですが、今後のことを考えると不安もあるといいます。

 

「いつまでこの部屋で暮らせるのかって、不安になりますよ。もし体調を崩したら、階段の上り下りもできなくなるかもしれない。そうなったら、どこに引っ越せばいいのか、家賃はもっと上がるんじゃないかとか…」

 

現在住んでいる部屋はバス・トイレ別の2階。エレベーターはなく、築年数も古いためバリアフリー対応はされていません。民間の高齢者住宅への入居も検討したことがあるそうですが、「家賃が高くてとても無理だった」と話します。

 

「月に13〜15万円くらいするって聞いて、“無理だ…”ってすぐ諦めました。私の年金じゃ足りませんから」

 

そんな中でも、佐藤さんはできる範囲で日々を楽しむ工夫をしています。

 

「近所の図書館で本を借りて読んだり、テレビドラマを楽しみにしたり。大きなことはできないけど、心が満たされる時間はあるんですよ。年に1回くらいは娘が遊びに来てくれますしね。お金はなくても、“時間”が贅沢なんだと思います」

 

物価上昇、エネルギーコストの高騰、そして住居費の負担──。年金暮らしの中で、こうした外的要因が家計に重くのしかかっているのは事実です。

 

人生100年時代といわれるいま、老後の住まい方はますます多様になっています。持ち家には安定感がありますが、維持管理費や相続の問題もあります。一方で、賃貸は身軽さがある一方、家賃という継続的な負担が避けられません。

 

大切なのは「自分に合った形を、早いうちから考えておくこと」かもしれません。

 

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