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キャッシュレス化が進むほど、口座を持たない人が“詰む”仕組み
銀行口座難民に陥らないための別の方法として、電子請求書支払いサービスがある。わが家の近所にドラッグストアがある。その店は、決済処理会社と提携する巨大チェーンの店舗だ。
同店の宣伝によると、現金を持っていけば、数千社が発行するいかなる請求書でも電子決済が可能だという。そして、その手数料は「3.49ドルから」とある。繰り返すが、現金が使えない状況になると、銀行口座を持たない層は、強制的に多く支払わされるのである※。銀行口座を持たない身にとっては、ますます過酷になっていく。
※ 銀行口座を持たない層を対象とした電子請求書支払いサービスの1つに、MoneyGramがある。
https://www.moneygram.com/mgo/us/en/paybills
かつては、正規の銀行システムに関わらずに暮らすことは、比較的簡単だった。雇用主は、労働者に現金で賃金を支払うのが普通だった。現金を受け取った労働者は、どこでも請求書の支払いができたし、街の商店で買い物もできた。
ところが今日では、銀行システムと関わらずにいることは困難を極める。現金で支払える場所は、もはや過去の遺物のようなものだし、オンラインショッピングでは電子決済方式しか受け付けてくれない。
豊かな国ほど銀行口座を持つ…世界規模で広がる格差
銀行口座を持たない人は世界に「10億人超」
世界全体で見るとどうなのだろうか。銀行口座が持てないために、いまだに現金を使う必要がある層は、米国に何百万人もいるが、これは世界的に見たら例外的な存在なのだろうか。世界銀行の調べによれば、銀行口座を持たず、現金に頼っている人は、10億人を超えるという。
世界銀行では、金融サービスが利用できる人口の割合を国ごとに調査している。なお、世界銀行の定義に基づく「銀行口座の所有者」は、米国での定義よりも広い。携帯電話で送金・着金ができる人も銀行口座所有として扱われるからだ※。
※ https://www.worldbank.org/en/topic/financialinclusion/overview
図表は、世界銀行の推定値を示している。世界全体の成人のうち、4分の1ほどが銀行口座(携帯電話による資金移動口座を含む)を利用できないのだが、国によって驚きの差がある。
欧州や米国では、銀行口座を持たない人々は比較的少なく、ユーロ圏で銀行口座を持たない人の割合はわずか1%である。
だが、中東や北アフリカでは、口座を持っている人は、人口のおよそ半分の47%にとどまる。一般的には、国の平均所得が上がれば、銀行口座を持つ人口も増える可能性が高い。

