政治イベント・金融政策・地政学リスクの「高い変動性」を注視せよ!…2026年、為替相場の勝ち残りキーワードは「柔軟」と「分散」

政治イベント・金融政策・地政学リスクの「高い変動性」を注視せよ!…2026年、為替相場の勝ち残りキーワードは「柔軟」と「分散」
(※写真はイメージです/PIXTA)

2026年を迎え、世界経済は新型コロナ後の回復局面から、より複雑な局面へと移行しています。地政学的緊張の高まり、気候変動への対応、そして主要国の金融政策の転換など、複数の要因が同時に市場へ影響を与えています。とりわけ、日米を中心とした政治・経済動向は、グローバル市場の方向性を左右する重要なテーマです。ここでは、2025年12月末時点の政治経済情勢を振り返ったうえで、2026年を展望します。焦点となるのは、日本の高市政権の政策運営と財政姿勢、為替・金利動向、そしてアメリカにおける中間選挙を見据えた経済政策です。

高市政権、経済底上げ・支持基盤拡大を同時に狙う戦略へ

まず、日本の政治状況から見てみましょう。高市政権は、2025年10月の発足以降、政局の安定化を最優先課題としてきました。自由民主党を基盤とする与党は、野党との協調姿勢を強め、とりわけ予算編成では生活支援策など野党提案を部分的に取り入れる柔軟な対応を見せています。

 

この姿勢は、将来的な衆議院解散・総選挙を視野に入れた布石とも受け取れます。高市首相は積極的な財政出動を掲げ、インフラ投資やデジタル化推進に重点的な予算配分を行う方針を明確にしています。経済の底上げと支持基盤の拡大を同時に狙う戦略といえるでしょう。

GDP成長マイナス、円安、長期金利上昇…経済面の課題が顕在化

もっとも、経済面では課題も顕在化しています。2025年7〜9月期のGDP成長率は前期比▲0.6%(年率▲2.3%)と、6四半期ぶりのマイナス成長となりました。雇用は比較的安定しているものの、設備投資の伸び悩みや輸出減少が足かせとなっています。

 

為替市場では円安基調が続き、12月末時点でドル円は1ドル=156~157円台まで円安水準が切り上がりました。米国との金利差や貿易赤字の拡大が主因です。一方、長期金利は上昇傾向にあり、10年物国債利回りは2%台に達しました。金融政策正常化が進む中、企業の資金調達や住宅ローンへの影響が意識され始めています。

 

2026年の日本経済は、成長率1〜1.5%程度が見込まれるものの、円安による輸入物価上昇が家計を圧迫するリスクは残ります。積極財政が景気回復を後押しする一方で、財政規律や債務拡大への懸念も無視できません。

米経済は依然として堅調も、無視できない「地政学リスク」

次に、アメリカの状況です。2026年の中間選挙を控え、トランプ政権は経済運営と外交政策の両面で強い主導権を発揮しています。金融政策面では、FRB新議長人事が注目されています。パウエル議長の任期満了を前に、後任候補としてケビン・ハセット氏が有力視されており、市場では金融緩和スタンスの強まりが意識されています。

 

2025年12月のFOMCでは政策金利が3.5〜3.75%に引き下げられ、3会合連続の利下げとなりました。インフレと雇用のバランスを取る判断ですが、FOMCメンバー間では意見の分裂も見られました。米経済は依然として堅調で、GDP成長率は高水準を維持しています。

 

一方で、地政学リスクも無視できません。トランプ政権は年初早々、ベネズエラの大統領を拘束するという強硬措置に踏み切り、中南米情勢に緊張が走りました。エネルギー供給や国際関係への影響が意識され、原油市場や金融市場の不安定要因となっています。

政治イベント、金融政策、地政学リスクによる変動性に注意

日米を取り巻く環境を総合すると、2026年は緩やかな回復基調が続く一方で、政治イベントや金融政策、地政学リスクによる変動性が高まりやすい年となりそうです。日本では円安是正と成長戦略の両立、アメリカでは選挙を意識した政策運営が焦点となります。

 

企業や個人にとっては、先行きの不確実性を前提に、為替・金利変動への備えを怠らない姿勢が重要です。2025年末の情勢を踏まえつつ、2026年は「柔軟性」と「分散」がキーワードとなる一年になるでしょう。

 

 

藤田 行生
SBI FXトレード株式会社
代表取締役社長

 

※ 本連載に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。また、本連載の内容は筆者の個人的な見解を示したものであり、筆者が所属する機関、組織、グループ等の意見を反映したものではありません。本連載の情報を利用した結果による損害、損失についても、筆者ならびに本連載制作関係者は一切の責任を負いません。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。

※本連載に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。また、本連載の内容は筆者の個人的な見解を示したものであり、筆者が所属する機関、組織、グループ等の意見を反映したものではありません。本連載の情報を利用した結果による損害、損失についても、筆者ならびに本連載制作関係者は一切の責任を負いません。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 石福金属工業のお知らせ エンパワー2月5日セミナーへの誘導です 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録